環境課題解決型ビジネス推進事業『ウィルラボ』について
環境省では、社会課題をビジネスにより解決しようとする社会起業が新しいビジネスモデルとなる中、そうした社会起業とのマッチング等の支援により、環境課題解決型ビジネスが自走し、ビジネスモデルとして一定の水準に達するために必要となるノウハウ等を得る仕組みを、社会実験的に構築するためのプログラム「ウィルラボ」を展開します。
1 目的
我が国は、かつてない人口減少・少子高齢化社会に直面し、環境問題、経済成長、地方創生といった諸課題の同時解決が求められています。今年4月に閣議決定された第5次環境基本計画でも、我が国は環境、経済、社会に関わる複合的な危機や課題に直面していること、「持続可能な開発目標(SDGs)」の採択や「パリ協定」の発効を受け、脱炭素社会に向けた時代の転換点が到来していることを踏まえ、新たな文明社会を目指し、パラダイムシフトすべきことが打ち出されました。
こうした中、社会課題の解決を起点としたビジネスを創出する社会起業によって、社会が抱える諸課題の解決に向けた、新しいビジネスモデルが登場しています。一方、環境課題解決型のビジネスは、いまだ、ビジネスモデルとして確立されているとは言えない状況にあります。
そこで、環境課題の解決を起点とした社会起業をする(しようとする)者の「意志(ウィル)」を吸引力として環境課題以外の社会課題解決型ビジネスの実践者・成功者と協働する仕組みを社会実験的に構築し、環境課題の解決を起点としたビジネスによりソーシャルイノベーションを起こそうとする若年層の気運の醸成を目的として、環境課題解決型ビジネスに取り組もうとする若手起業家の発掘・支援プログラム「ウィルラボ」を展開します。
2 事業概要
(1)「ウィルラボ」の関係者
【ウィルプレナー】(4名以上 公募)
○環境・社会課題の解決を起点にしてビジネスを創出しようとしているソーシャルアントレプレナー。実際の起業前か、起業後かは問いません。
○自薦・他薦は問いません。
○いわゆるミレニアル・Z世代(1980年以降生まれ)と言われる層を主な対象とします。
【ウィルメンター】(10名以上 公募)
○環境課題解決型ビジネスの社会起業を後押ししたい現役企業経営者やソーシャルビジネス分野での成功者、企業のCSR担当役員、環境・社会貢献活動等を実践しているマーケティング、IT技術、デザイン、経理、法務、人事・労務などの専門家。
○自薦・他薦は問いません。
【ウィルサポーター】(5社以上 事務局選定)
○社会課題解決型ビジネスのフロントランナーであり、ビジネスモデルのノウハウをレクチャーできる企業。
○場所やサービスの提供やプロボノなど、本プログラムを組織的に無償で支援できる企業。
【ウィルマネージャー】(2名以上 事務局選定)
○ウィルプレナーが、提供される専門知識や技能、ノウハウ等を効率的に受け入れられるように助言等を行います。
○関係者の各種調整を適切に行うことでウィルプレナーを支援する者。
○ウィルプレナー2名に対し1名以上のウィルマネージャーが担当します。
(2)「ウィルラボ」の進め方
①ウィルプレナー、ウィルメンターの公募(10月15日~31日)
「ウィルラボ」にウィルプレナーとして参加したいソーシャルアントレプレナーを公募します(自薦・他薦可)。ウィルメンターも同様に公募します。
選考結果は、11月1日に本人に通知するとともに、ウェブ上で発表します。申込期限:10月31日(水)正午締切り。
「ウィルラボ」WebサイトURL⇒https://willlab.jp/
②第1回セッション「キックオフ・ミーティング」(11月15日)
ウィルプレナー、ウィルメンター、ウィルサポーターらが集まり、4名のウィルプレナーにビジネスプランについてプレゼンテーションしてもらいます。その後、ワークショップを行い、ウィルプレナーのビジネスプランの強みや課題を徹底分析します。(開催場所:渋谷「and Works」)
③第2回セッション「ウィルファンディング」(12月13日)
「ウィルファンディング」とは、環境・社会課題を解決したいという「意思」を明示し、集めることです。ウィルメンターやウィルサポーターは支援したいウィルプレナーに投票します。投票用紙は事務局で回収し、ウィルプレナーの希望を聞いたうえで、事業の親和性などを考慮してマッチングを行います。1名のウィルプレナーに2~3名のメンターが付きます。
④メンタリング期間(12月中旬~2019年2月末)
ウィルメンターは、ウィルプレナーに対して1回2時間程度の相談・指導を最低2回行います。打ち合わせの日程調整等はウィルマネージャーが行います。
⑤第3回セッション「クロージングセッション」(3月中旬)
ウィルプレナーがウィルメンターやウィルサポーターから受けたウィルファンディングによる事業成果について発表します。一般公開による開催を予定しています。
3 ウィルプレナーの選考基準
①第五次環境基本計画で定めた6つの重点戦略(持続可能な生産と消費、国土の価値向上、地域資源を活用した地域づくり、健康で心豊かな暮らしの実現、持続可能性を支える技術開発、国際貢献と戦略的パートナーシップ)の領域内で社会起業している、もしくは、社会起業を目指している者。
②いわゆるミレニアル・Z世代(1980年以降生まれ)と言われる若年層の者。
③社会課題の解決を起点としているビジネスモデルであること。
④提案されたビジネスモデルが斬新で新規性に富んでいること。
⑤提案されたビジネスモデルの強みと課題の自己分析がされていること。
- 連絡先
- 環境省大臣官房環境経済課民間活動支援室
直通 03-3406-5181
室長 佐藤 隆史
室長補佐 長谷川 学