- 「SDGモーメント」は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成期限である2030年までを「行動の10年」と定め、目標達成に向けた行動を加速するため、グテーレス事務総長が主催して、昨年の国連総会から始まった会合です。日本は今年2度目となるSDGsの進捗に関する自発的国家レビュー(VNR)を提出したことを踏まえ、菅総理がビデオメッセージを通じて参加しました。
- 今次会合では、(1)パンデミックからの回復のためのグローバルなロードマップとして「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の機運を高めること、(2)新型コロナ感染症拡大に対する平等かつ包摂的な取組と持続可能な開発への移行を加速すること、(3)2030年までに大規模な変革が可能であることを実証することを目指しました。会合には、グテーレス国連事務総長やシャーヒド国連第76回総会議長のほか、27の国家元首や首脳、主要国連機関の関係者等が参加しました。
- 菅総理大臣からは、様々な組織・団体、市民社会の意見を踏まえて作成したVNRに基づき、日本として国際連携や国内の啓発を進めていく旨表明しました。また、SDGsは世界が直面する未曾有の危機を乗り越え、世界をより良い未来に導くための重要な羅針盤となるものであり、年内に行われる国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)や東京栄養サミット2021などの国際会議を通じて、2030年までの目標達成と、その先の希望に満ちた未来に向け、全力で取り組んでいく旨述べました。
[参考1]自発的国家レビュー(VNR)
2015年9月の国連総会で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は、国連加盟国が、国及び地域レベルにおいて、各々の国のイニシアティブで、定期的にSDGsを巡る進捗に関する自発的国家レビュー(VNR: Voluntary National Review)を行うことを促しており、毎年7月に国連経済社会理事会の下で開催されるハイレベル政治フォーラム(HLPF)に提出される。日本は、6月のSDGs推進本部で決定されたVNRを、7月のHLPFで発表(2017年以来4年ぶり2回目)。
[参考2]SDGsの進捗に関する自発的国家レビュー(VNR)の概要(PDF)