【開催報告】平成30年度 環境白書及び環境基本計画を読む会
平成30年4月17日に閣議決定された第五次環境基本計画では、持続可能な社会に向けた基本的方向性として、SDGs(持続可能な開発目標)の考え方を活用して環境・経済・社会の統合的向上を具体化すること、地域資源等を補完して支え合う「地域循環共生圏」の創造を目指すこと、幅広い関係者とのパートナーシップを充実・強化することが挙げられています。
この第五次環境基本計画と平成30年版環境白書を、広く多くの皆さんに知っていただくために、8月20日(月)に札幌市環境プラザにおいて「平成30年度 環境白書及び環境基本計画を読む会」を開催いたしました。質疑応答の内容等を報告いたします。
開催概要
日 時:平成30年8月20日(月)10:00~12:00
会 場:札幌市環境プラザ 環境研修室1・2(札幌市)
参加者:環境カウンセラー等 72名
主 催:環境省北海道環境パートナーシップオフィス
NPO法人北海道環境カウンセラー協会
共 催:環境省北海道地方環境事務所
協 力:札幌市環境プラザ(指定管理者:公益財団法人さっぽろ青少年女性活動協会)
プログラム:
(1)第五次環境基本計画について
解説:環境省大臣官房環境計画課 係長 手島 望氏
資料:第五次環境基本計画の概要(環境省サイト)
https://www.env.go.jp/press/files/jp/108981.pdf
(2)平成30年版環境白書について
解説:環境省大臣官房環境計画課 課長補佐 五十嵐 祐介氏
資料:平成30年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(概要)(環境省サイト)
http://www.env.go.jp/press/files/jp/109259.pdf
(3)質疑応答
● イベントの詳細はこちらをご覧ください(環境ナビ☆北海道サイト)
http://enavi-hokkaido.net/event/event_id/0000013196/
内 容
(1)第五次環境基本計画について
はじめに、環境省大臣官房環境計画課の手島 望氏より第五次環境基本計画の概要説明が行われました。
現代における環境課題は、経済や社会の課題と相互に連関して複雑化しています。こうした課題に対して世界では、2015年の「持続可能な開発目標(SDGs)」や「パリ協定」など、環境に関わる新たな合意が取り決められています。第五次環境基本計画で掲げられた「地域循環共生圏」も、世界の情勢を踏まえたものです。第五次環境基本計画では「地域循環共生圏」について、「各地域がその特性を活かした強みを発揮し、地域ごとに異なる資源が循環する自立・分散型の社会を形成しつつ、それぞれの地域の特性に応じて近隣地域等と地域資源を補完し支え合う」ものとして定義されており、その創造に向けて取り組みが構成されています。
(2)平成30年版環境白書について
次いで同課の五十嵐 祐介氏より、平成30年版環境白書の概要説明が行われました。環境白書とは、環境基本法、循環型社会形成推進基本法、生物多様性基本法に基づく国会への年次報告書を合冊したものです。
平成30年版環境白書のテーマは、第五次環境基本計画で示された「地域循環共生圏の創出による持続可能な地域づくり」。白書では先進的な事例が多数、掲載されており、そのひとつとして北海道下川町の森林資源の活用事例が紹介されました。環境省は、地域におけるお金の流れを様々な経済指標で「見える化」して地域の産業や経済の全体像を把握するものとして「地域循環経済分析」ツールを作成、無償提供しています。下川町もこのツールを取り組みに活用しています。
また環境白書には、環境に配慮したライフスタイルへの転換を促すキーワードとして「シェアリングエコノミー」や「エシカル消費」について説明があるほか、東日本大震災からの環境再生や平成28年度熊本地震からの復興に関する環境省の取り組みについても紹介されています。第五次環境基本計画とあわせて、ぜひご覧になってください。
※環境省サイト
環境基本計画 https://www.env.go.jp/policy/kihon_keikaku/
環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書 http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/
(3)質疑応答
解説の後、参加者数人で意見交換を行っていただき、そこで出てきた質問を付せんに整理して収集。質問を整理の上え、解説者のお二人にご回答いただきました。質疑応答については、以下のファイルにとりまとめておりますのでご参考ください。
● 180820_平成30年度 環境白書及び環境基本計画を読む会「質疑応答」 (PDF : 145KB)
当日ご参加くださった皆さま、ご説明いただいた皆さま、大変ありがとうございました。来年度の環境白書を読む会にも、ぜひご参加ください!(溝渕)