政策コミュニケーション

【開催報告】北海道気候変動適応計画(素案)パブリックコメントワークショップ

12月20日、北海道気候変動適応計画(素案)について、パブリックコメントワークショップを開催いたしました。※今回のワークショップでは、(素案)の中の「第7章 適応推進方策」を焦点に当てて意見交換を行いました。

はじめに、気候変動・適応策とは何か?といった基礎情報や、北海道気候変動適応計画の計画策定の背景について情報提供を行いました。その後、パブリックコメントの対象である(素案)について読み込み、意見や疑問を付せんに書いて模造紙に貼っていく個人ワークを行いました。実際に使った模造紙の写真は意見等の下に掲載しています。参加者から挙げられた意見はひとつずつ全体で共有し、意見交換を行いました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

パブリックコメントの提出については、こちらをご覧下さい

・北海道気候変動適応計画(素案)に対するご意見をお聞かせください(締切 2019年12月25日)

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/tot/pubkome011126-011225.htm

開催概要

日 時 2019年12月20日(金)18:30~21:00
会 場 北海道環境サポートセンター
主 催 環境省北海道環境パートナーシップオフィス、NPO法人北海道グリーンファンド、
    Climate Reality Hokkaido、北海道地球温暖化防止活動推進員連絡会
参加者 9名

内 容 計画策定の背景や気候の将来見通しなどの共有

    ・参加者意見交流

ワークショップで挙げられた意見等

第7章 適応の推進方策 全体に関して

・既存施策(第5章)と推進方策(第7章)との対応についての情報がほしい。
・推進方策をまとめる上で、環境の分析を簡潔にまとめるものがあると一般市民がわかりやすいのではと思う。例えば第2章~第4章の内容についてSWOT分析のような形でまとめるイメージ。
・縦割りで記載されているから分かりにくい。一般の人に向けて分かりやすく。

1 適応の取組の推進に関する基本方向

(1)本道の強みを活かす適応の取組の推進

・本当に「強みを生かす」には、個別の取組、施策の「分節化」が必要ではないか。
 強さを生かす、機会を生かす。脆弱性・脅威に備える
・強みと弱みの明確化。また、強み・弱みの対象は?どんなことをしたらよいか?
・優先順位づけが必要。羅列しているだけになっている。
 SWOT(内的強みと弱み、外的機会と脅威)で分類してはどうか。
・「国土の脆弱性への高まり」について、どんな数値状況からの言葉?
 (脆弱性については第3章に記載あり)
・『「適応」の視点を組み込み、関係部局が連携した取組を推進します。』について、「組み込む」というスタンスでよいか?組み替えるでなくてよいのか?
・関係部局とはどこを指しているのか?きちんと担保してほしい。

自然環境

・平均気温の上昇により北海道の気候が本州の気候に近づくと考えられるでしょうか?
 そうだとすれば、現在の本州の自然環境を参考にした施策が考えられそう。
・「適切に保全」について、変化に応じた適切な保全は難しい。
 適切かの判断は、だれがどう判断するのか?もっとわかりやすくしてほしい。
・主な施策について、野生生物の生息域が変化
 →市民との共生について教育的アプローチがほしい
・教育が置き去りになっているという印象を受ける

産業

・農業・農村振興推進計画との関連付けを!漁業振興計画とも。
・「調査」の次の段階が必要では?
・観光業(調査止まり)。対策を記載するのは後数年後…と想定しているのでは。
時間軸を入れてほしい
・外資、観光産業に対して北海道環境を保全するような仕組みもあるとよい

自然災害

・地域防災計画との連動、行政-災害ボランティアセンター-NPOの普段からの
 連携支援を!
・「災害に強い地域づくりの取組が必要」とは、地域(振興局)ごとに災害対策をしていくという意味?
・主な施策について、何年スパンでこの計画を立てるの?
 (人口減少ともあわさって。漁場の取捨選択も含むのか)
・水害・土砂災害に関する防災教育は?
・施策はどういう基準で並んでいるのか?施策の順位付け。国の分類に沿っている?

生活・健康

・住宅・鉄道網などをどのように対応・適応させていくか?
・気温の上昇による超過死亡が世界的に確認されているものについて、熱中症以外にあれば知りたい
・感染症・伝染症防止の対策は?
・デング熱について、気候適応センターには記載されているのに、北海道の方には記載がない。行き来があるのだから、全国のことを知らないといけない。
・日本脳炎の予防接種、必須になった。それもひとつの適応策。

(2)情報や知見の収集と適応策の検討

・情報や知見の収集には予算が必要。だれが算出?
・観測・予測データや知見を収集する仕組みは、すでにあるのか?
・「(2)収集検討(3)理解促進(4)体制」→「(2)理解促進(3)収集検討(4)体制」の並びの方がいいのでは(「教育」を重点化する意味でも)
・年度ごとに適応策が出ているのか。
・「国のプラットフォーム」「地域適応コンソーシアム事業」について、知りたい。

(3)道民や事業者等の理解の促進

・「適応ビジネス」とは何か?何をもって適応ビジネスとするか?それが与える影響は?よくわからない。
・教育とビジネスをひとくくりにするのはどうか?
・事業者に気候リスク管理、適応を進めてほしいというニュアンスなのか?(AI、ウェザーニュース、エアコンも?)身近な事例があるとわかりやすい。
・気候危機に関する学校教育の推進が必要。
・農業試験場やJAとの連携も重要では。
・防災分野との連携はどうなっているのだろう。市民の関心が高いのは防災。そことの連携は不可逆だと思う。

(4)推進体制の充実・強化

〇地域気候変動適応センター

・気候変動適応センターについて「機能の確保について検討」という曖昧な表現で不安になる。
・センターは実体がない。既にある団体・組織で役割を担ってほしい。
・セクターごとに「適応部署」の設置をするとよいのでは?
・関係機関・団体はどんなところがあげられるのか?
・普及啓発のツールづくり重要。→背景と適応策のつながりをビジュアル化
・気候変動教育をどう考えて市民に幅広く理解してもらえるか?
・教育やICT産業に関する記述がない。
・今後の急激な変化に対する切迫感が読み取れない。

〇気候変動適応広域協議会
・「気候変動適応広域協議会」は、どんな人たちで構成されているのか?

〇庁内体制 関連する主なSDGsの目標
・唐突な感じ。SDGsアイコンが突然出てきているので、なぜその目標か、わかるようなわからないような。
・SDGsを挙げた人は各主体の役割に具体的なイメージがあるのでは?
・SDGsについて、どう関連しているのか分からない。配置、施策ごとにアイコンをつけたら見やすい
・カテゴリーごとにアイコンを当てはめてはどうか?

2 各主体の役割

・地域だけではなく国や世界との連携が必要ではないか?
・さまざまな世代間での連携が重要。
・関係機関・団体等、個別に項目を立てて役割を記載してほしい。

(1)道の役割

・「関係機関・団体等」について、どこを指しているのか?関係機関・団体・推進員は、とあるので、その役割も記載した方がよいのでは?

(2)事業者の役割

・かなり事業者への負担大?それともビジネスチャンス?

(3)道民の役割

・おしつけ感が強い。いいことひとつもないの?
・「自ら実践」「施策に協力」について、決められた施策を「実践」「協力」するだけの受身でいいのか?
・情報の集約・フィードバックはどうはかる想定か。
・情報を提供する場や成果指標は?

(4)市町村の役割

・市町村へのバックアップは?広域でやるなら道でまとめなければならないのではないか?

3 計画の進捗管理

・柔軟に見直しを!
・科学的見地や進行にあわせて見直し
・効果測定?そういう仕組みはないのか?具体的な数値がない
 ・国が動かなければ道は動かない?主体性は?
・理解して知る機会をどのようにするのか?
・地域ごとの問題を考える。北海道は広いので。
・ICTなど最新技術の応用は?
・「教育」分野が抜けているのは?
・国内の変化について知っておく必要がある(国内旅行する場合、迎える場合、国内外の変化)情報にアクセスできるように


画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。

1・2枚目

3・4枚目

5枚目

6・7枚目