「平成29年度森林・林業白書」の公表について
「平成29年度森林及び林業の動向」及び「平成30年度森林及び林業施策」(「平成29年度森林・林業白書」)が、国会提出案件として閣議決定されました。
1 「平成29年度森林・林業白書」の概要
- 森林・林業白書は、森林・林業基本法に基づき、政府が毎年作成して国会に提出するもので、森林・林業の動向と政府の施策について記述しています。
- 「平成29年度森林・林業白書」においては、特集として、「新たな森林管理システムの構築」をテーマに、我が国の森林管理をめぐる課題や、「新たな森林管理システム」の構築の必要性、方向性等について記述しています。
なお、「平成29年度森林・林業白書」は以下のURLで御覧になれます。
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/index.html
2 内容のポイント
平成29年度森林及び林業の動向
(トピックス)
- 平成29年度における特徴的な動きとして、「森林環境税(仮称)の創設」、「日EU・EPAの交渉結果等」、「「地域内エコシステム」の構築に向けて」、「「日本美(うつく)しの森 お薦め国有林」の選定」、「明治150年~森林・林業の軌跡~」等を紹介しました。
(第I章)新たな森林管理システムの構築
- 特集として、意欲と能力のある林業経営者への林業経営の集積・集約化と、経済ベースに乗らない森林の管理を市町村が進める「新たな森林管理システム」の構築の方向性について記述しました。
- その際、我が国林業の構造的な課題について、欧州の代表的な林業国であるオーストリアとの比較により明らかにしながら、「新たな森林管理システム」の構築の必要性、「新たな森林管理システム」を活かした林業の成長産業化を進めるための川上と川下の連携等についても記述しました。
(第II章)森林の整備・保全
- 森林の整備・保全の基本方針(森林・林業基本計画、森林法等の一部改正等)、森林整備の動向(森林整備の推進状況等)、森林保全の動向(治山対策、生物多様性の保全等)、国際的な取組の推進(地球温暖化対策、国際協力等)について記述しました。
(第III章)林業と山村(中山間地域)
- 林業の動向(林業生産・経営・林業労働力の動向)、特用林産物の動向(きのこ類、木炭・薪等の動向)、山村(中山間地域)の動向(山村の現状と活性化に向けた取組)について記述しました。
(第IV章)木材産業と木材利用
- 木材需給の動向(世界と我が国の木材需給、木材価格、違法伐採対策、木材輸出対策等)、木材産業の動向、木材利用の動向(住宅・公共建築物等への木材利用等)について記述しました。
(第V章)国有林野の管理経営
- 国有林野の役割、国有林野事業の具体的取組(公益重視の管理経営の一層の推進、林業の成長産業化への貢献、「国民の森林」としての管理経営等)について記述しました。
(第VI章)東日本大震災からの復興
- 復興に向けた森林・林業・木材産業の取組(海岸防災林の復旧・再生、復興への木材の活用等)、原子力災害からの復興(森林の放射性物質対策、原木きのこ対策等)について記述しました。
平成30年度森林及び林業施策
- 森林の有する多面的機能の発揮に関する施策、林業の持続的かつ健全な発展に関する施策、林産物の供給及び利用の確保に関する施策、東日本大震災からの復旧・復興に関する施策など、平成30年度に講ずる施策について記述しました。
お問合せ先
林政部企画課
担当者:年次報告班 吉本、田中、島田
代表:03-3502-8111(内線6061)
ダイヤルイン:03-6744-2219
FAX番号:03-3593-9564