行政(環境省)の環境情報

民間企業の方のための気候変動適応ガイドの公表について

環境省は、民間企業の経営及び実務に関わる方々を対象に、気候変動と事業活動との関わりについての理解を深め、気候変動適応の取組を進める際の参考としていただけるよう「民間企業の気候変動適応ガイド-気候リスクに備え、勝ち残るために-」を作成し、公表しました。
 
 

1.概要

 2018年7月に西日本を中心に甚大な被害をもたらした「平成30年7月豪雨」や同年9月に近畿地方を直撃した台風21号は、民間企業にも建物の損傷や、停電、断水、操業停止など様々な影響をもたらしました。民間企業への影響は被災地にとどまらず、サプライチェーンや物流の断絶等によって全国各地に広がりました。将来、気候変動によってこのような豪雨や台風、猛暑などのリスクがさらに高まることが予測されています。
 気候変動の影響を回避・軽減するためには、自らの事業活動の特性を踏まえた主体的な「適応」の取組が大切です。気候変動適応に戦略的に取組むことは、事業の持続可能性を高める上で必要不可欠であることはもとより、顧客や投資家等からの信頼を高めることや新たな事業機会を創出することなど、民間企業の競争力を高める観点からも重要であると考えられます。
 2018年6月に成立した気候変動適応法では、民間企業には「自らの事業活動を円滑に実施するため、その事業活動の内容に即した気候変動適応に努める」ことと、「国及び地方公共団体の気候変動適応に関する施策に協力するよう努める」ことが期待されています。
 そのため環境省では、気候変動と事業活動との関わりについての理解を深め、適応の取組を進める際の参考にしていただけるよう、民間企業の経営及び実務に関わる方々を対象に「民間企業の気候変動適応ガイド-気候リスクに備え、勝ち残るために-」を作成しました。本ガイドでは、気候変動の事業活動への影響と適応取組の基本的な進め方、民間企業が適応に取組むメリットなどを紹介しています。気候変動影響に関する参考資料や国内外の企業の適応事例を取りまとめた参考資料編も、後日公開する予定です。
 ガイド作成にあたっては、「民間事業者の気候変動適応の促進に関する検討会」(参考欄参照)を設置し、ガイドの構成等の検討や査読等を実施しました。

 

2.ガイドの入手方法

 本ガイドは、環境省ホームページ※①、及び国立研究開発法人 国立環境研究所にて運営・管理する「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)※②」からのオンライン提供となります。

 ※① http://www.env.go.jp/earth/tekiou.html
 ※② http://www.adaptation-platform.nies.go.jp/

(参考)民間事業者の気候変動適応の促進に関する検討会 委員名簿
 検討会委員名簿(敬称略、50音順、所属・役職は2019年3月時点)

   [氏 名]     [ 所属・役職等]
 石垣 薫      カルビー株式会社 購買本部 本部長
 岸岡 藍      CDP Worldwide-Japan プロジェクトマネージャー
 上妻 義直     上智大学 名誉教授
 後藤 敏彦     NPO法人サステナビリティ日本フォーラム 代表理事
 津末 浩治     イオン株式会社 グループ総務部長兼法務部長
 長村 政明     東京海上ホールディングス株式会社 事業戦略部 参与
 原澤 英夫(座長) 国立環境研究所 理事
 増田 幸宏     芝浦工業大学 システム理工学部 環境システム学科 教授
 三浦 仁美     積水化学工業株式会社 経営戦略部 環境経営グループ担当部長
 山成 敏彰     東京急行電鉄株式会社 サステナビリティ推進部統括部長

添付資料

連絡先

環境省地球環境局総務課気候変動適応室

  • 代表 03-3581-3351
  • 直通 03-5521-8242
  • 室長   大井 通博(内線 6730)
  • 室長補佐 池本 忠弘(内線 6731)
  • 室長補佐 秋山 奈々子(内線 7762)
  • 担当   米多比 隆平(内線 7717)
  • 担当   渡辺 秀人(内線 6745)