【開催報告】北海道生物多様性保全ダイアログ第6回「再生可能エネルギーと生物多様性保全の両立」
12月16日に、第6回「再生可能エネルギーと生物多様性保全の両立」を開催しました。
気候変動の影響が世界中で顕在化し、戦争によりエネルギー価格が高騰するなかで、エネルギー消費の抑制と、電力・熱・交通動力源の全てを早急に再生可能エネルギー(再エネ)に転換し、自給率を高めていくことは喫緊の課題です。北海道はその再エネ賦存量の大きさから我が国の再エネ供給基地として期待され、すでに各地に風力・太陽光発電施設が設置され、今もなお開発が進められています。一方で、それらの設置や稼働にともなう生態系や景観の改変が問題となっており、生活環境への影響も含めて地域によっては放置できない状況となっています。
第6回はこの問題について、専門家から現況や対応事例をお聞きし、気候変動対策・脱炭素地域づくりと生物多様性保全をどのように両立していけばよいのか考えていきます。
概要
[開催日時] 2022年12月16日(金)16:00~18:00
[開催方法] オンライン(会議システム「Zoom」を使用)
[参加者] 172名(うち関係者8名)
[主催] 北海道環境パートナーシップオフィス(EPO北海道)、
北海道生物多様性保全活動連携支援センター(HoBiCC)、北海道
イベントチラシはこちら(777KB)
プログラム
・開会・趣旨説明(5分)
・講演セッション 各30分(質疑応答含む)
◎講演1「風力発電と鳥:評価すべき再エネの環境影響とは」発表資料(PDF:2,697KB)
ゲスト:風間 健太郎氏(早稲田大学人間科学部 野生動物生態学研究室 准教授)
◎講演2「メガソーラーと生物多様性:今、釧路湿原で何が起きているのか」
ゲスト:野本 和宏氏(釧路市立博物館 学芸員)発表資料(PDF:5.34MB)
・ダイアログ(対話)セッション
モデレーター:長谷川 理 氏(NPO法人エンヴィジョン環境保全事務所)
プロフィール
〇風間 健太郎氏(早稲田大学人間科学部 人間環境科学科 野生動物生態学研究室)
2010年北海道大学水産科学院博士後期課程修了(水産科学博士)、2019年より現職。海鳥を主な研究対象とし、生理生態学、行動生態学、保全生態学、地球化学に関連した業績がある。メインフィールドである北海道利尻島のウミネコ営巣地に学生時代から20年通い続ける。2014年より日本鳥学会英文誌編集委員、2019年より同基金運営委員、2021年より同事務局庶務幹事、2022年より風力発電等対応ワーキンググループ長。2015年より環境省洋上風力発電環境影響評価検討委員、2018年より同経済産業省委員。2021年より環境省環境影響審査助言員、同油等汚染事故の対応に係る分野別専門家、同エトピリカ保護増殖検討会委員、2022年より環境省レッドリスト鳥類分科会委員。著書に「鳥類の行動生態学」(京都大学出版会、分担執筆)、「はじめてのフィールドワーク」(東海大学出版、分担執筆)。2016年度日本鳥学会黒田賞受賞。
個人HP:https://sites.google.com/site/kntkazama/home
研究室HP:https://sites.google.com/view/waseda-animal-ecology/
〇野本 和宏氏(釧路市立博物館 学芸員)
長野市出身。北海道大学大学院環境科学院修了。博士(環境科学)
参考資料:釧路市立博物館報 (2022年9月発行)(PDF:908KB)
内容
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・風間先生 講演
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