政策コミュニケーション

【開催報告】北海道生物多様性保全ダイアログ 第4回「OECM-新しい自然保護区の可能性と課題」

8月18日(木)に、北海道生物多様性保全ダイアログの第4回を開催しました。

第4回のテーマは、「OECM-新しい自然保護区の可能性と課題」。講演として、兵庫県立人と自然の博物館の三橋氏より、OECMの概要や、認定されるメリットや今後の課題などをお話しいただきました。OECMにつながる事例紹介として、美幌博物館学芸員の町田氏より、小さな自然再生として進めている、美幌町内での市民協働による手作り魚道の取り組みについてご紹介いただきました。

後半のダイアログセッションでは、モデレーターであるNPO法人EnVision環境保全事務所の長谷川氏の進行で、参加者からのご質問に対して回答を進めながら、北海道生物多様性保全計画改定において、OECMの考え方をどのように活用できるか、その可能性と課題について議論しました。参加いただいた皆様、ありがとうございました!

OECMとは

Other Effective area based Conservation Measure(その他の効果的な地域をベースとする手段)の頭文字で、2010年の生物多様性条約締約国会議(COP10)で生まれた考え方です。法的な規制を伴う保護区ではなくとも、人間活動の適切な関与により結果的に自然環境が保全される区域を設定していく新しい保全手法です。我が国では、2030年までに国立公園などの法的な保護区とOECMにより陸と海のそれぞれ30%をカバーしていくことを宣言しています。

概要

チラシはこちら

[趣旨] 

北海道では、2023年度末に北海道生物多様性保全計画の改定を予定しています。計画改定にあたり、北海道の自然環境をめぐる多様な課題と解決に向けた取組みや方向性、可能性、自然と共生する私たちの暮らしや経済の将来像を考えることを目的として「北海道生物多様性保全ダイアログ」を連続開催します。

[開催日時] 2022年8月18日(木)18:00~20:00(2時間)

[開催方法] オンライン(会議システム「Zoom」を使用)

[参加者] 116名(うち関係者8名)

[プログラム]

・開会・趣旨説明

・ 講演「緩やかな環境自治区としての自然共生エリア(OECM)の役割」

  講師:三橋 弘宗 氏(兵庫県立人と自然の博物館 主任研究員)

 発表資料(PDF 25.2MB)

・OECMにつながる事例紹介 

  事例紹介者:町田 善康 氏(美幌博物館学芸担当主査)

 発表資料(PDF 9.54MB) 

・ダイアログ(対話)(三者+質問を交えて)

 モデレーター:長谷川 理 氏(NPO法人EnVision環境保全事務所 主任研究員)

[主催] 北海道環境パートナーシップオフィス、北海道生物多様性保全活動連携支援センター(HoBiCC)、北海道

当日の様子、これまでの生物多様性保全ダイアログの開催報告について

当日のアーカイブは、こちらをご覧ください

☆これまでに開催してきたダイアログの報告は、こちらからご覧いただけます。

 https://epohok.jp/act/info/partnership/p2/biodiversity