ESDの推進

【ESD/ユースの取り組み(4)】環境ユースの交流の場づくりNPO法人エコ・リーグ

 全国各地で環境の活動をするユースをつなげるNPO法人エコ・リーグの取り組みなどについて代表理事の水上裕貴さん、事務局長の服部拓也さんにお伺いさせていただきました。(体制はインタビュー当時)

インタビュー日:2017年10月10日(火)

 

NPO法人エコ・リーグの水上さん(左)、服部さん(右)

 

お二人がエコ・リーグに関わったきっかけについて教えてください。

 大学時代に環境サークルに所属したことがきっかけでした。エコ・リーグ主催のギャザリングへ参加、そして運営側に関わり、2015年より理事として運営サポートを行っています。(水上裕貴さん)

 大学時代に環境サークルに所属したこと、エコ・リーグに先輩が関わっていたことがきっかでした。エコ・リーグの全国規模な取り組みはインパクトがありました。(服部拓也さん)

現在の主な取り組みについて教えてください。

 エコ・リーグは、東京だけではなく、東北、関西にも拠点を持っておりそれぞれで活動をしています。主に4つの取り組みについて紹介します。その他の活動はエコ・リーグのウェブサイトをご覧ください。

ギャザリング

 環境の活動をするユースが対象の2泊3日の交流イベント。社会人も参加するので、世代交流、相談会などの場にもなっており、ここでのつながりが新しい動きになることもあります。毎年のテーマは実行委員長が決めています。

・環境就職相談会

 環境省によるエコファースト認定企業と学生のマッチングの場。エコファースト制度の認知度向上にもつながっている。

Campus Climate Challenge(CCC)

 大学における気候変動防止に向けた活動の普及啓発もしています。

・エコ・リーグメンバー自主企画

 エコリーグのビジョンに沿った内容であれば、企画運営を経験するチャンスの場。

(ギャザリングの集合写真:エコ・リーグ提供)

 様々な活動をとおして、参加者であるユースに変化がありました。エコ・リーグの活動をとおした出会いは忘れられないものとなり、時間が経っても連絡を取り合う仲になっていると聞きます。最近では、環境だけではなく、教育や福祉分野のユースも加わり、SDGsが持つ統合的な考え方が広まっているように感じます。また、社会人や他団体との出会いもあり、社会貢献活動の入口機能をエコ・リーグは担っていると思います。

 エコ・リーグのスタッフはすごい!勢いがある!と有り難いことに参加者の方にとってあこがれの存在に映ることも、次の取り組みにつながっていると思います。スタッフになると意識の変化が目に見えてくるのですが、100人の参加者がいたら、うち10人が実行委員になり、うち続ける人は1名という状況です。

エコ・リーグの活動を知ってもらうためにどのような工夫をしていますか。

 パンフレットなどをユースの目に止まるようなデザインにしていますが、参加者のうち約5%への効果に留まっています。効果が高いものは、エコ・リーグメンバー自身がつながりある人に紹介することです。その他に、大学の講義中に広報の時間をいただいたり、ユース団体、環境団体へ広報のお願いをさせていただくこともあります。

今後エコ・リーグを続けていくためにどのようなことが必要ですか。

 エコ・リーグを運営する人材が必要です。現在、事務局機能を担う理事7名は全員社会人です。社会人だけで続けることは難しいと思う時があります。ここだけの話、30才でユースというのにも違和感が(笑)

 エコ・リーグは、プラットフォームの機能が大きいため、外から見ると取り組みの幅が広くわかりずらいため、私たち自身の変化が必要な時期になっていると思います。今後挑戦してみたいことは、社会人を対象とした交流事業です。

 

 

 世代間の交流があること、自身で企画運営できるチャンスがあることなど、ユースが1人ではなかなか実現ができない貴重な機会を提供するエコ・リーグ。SDGsがキーワードになってくるこれから、環境分野を超えた横や縦のつながりをつくりだす役割を担っていくのでしょうか。

 水上さん、服部さん貴重なお話、ありがとうございました!(大崎)