行政(環境省)の環境情報

幌延風力発電事業更新計画に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、「幌延風力発電事業 更新計画 環境影響評価準備書」(幌延風力発電株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。
 
 環境大臣意見では、
 (1)対象事業実施区域の周辺では、オジロワシ及びチュウヒの営巣及び繁殖が確認されていることから、工事の実施に当たっては、既存の知見及び専門家の助言等を踏まえ、工事内容、工事時期及び工事期間に係る環境保全措置を講ずること。
 (2)バードストライクの有無等に係る事後調査を適切に実施するとともに、希少猛禽類等の重要な鳥類や渡り鳥に対する重大な影響が認められた場合は、専門家等からの助言を踏まえて、衝突のおそれが高い季節及び時間帯の稼働調整等の追加的な環境保全措置を講ずること。
 (3)景観に関して、評価書の作成までに、北海道地方環境事務所(稚内自然保護官事務所)から意見を聴取したう えで、必要な調査、予測及び評価を実施すること。また、その結果を踏まえ、景観への影響を回避又は極力低減する環境保全措置を講ずること。
等を求めている。
  

■  背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、令和3年10月31日から施行された環境影響評価法施行令の一部を改正する政令の経過措置(附則第2条)に基づき、施行日前に環境影響評価法第3条の4第1項の規定による公表が行われた出力10,000kW 以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書*¹の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
 本件は、「幌延風力発電事業 更新計画 環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
 今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続きが求められる。
 
※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。

■  事業の概要

   北海道天塩郡幌延町において、最大で出力21,000kWの風力発電所を設置する事業。

   ・ 事業者   幌延風力発電株式会社

   ・ 事業位置 北海道天塩郡幌延町(対象事業実施区域の面積 約33ha)

   ・ 出力    最大21,000kW(単機出力4,200kW×5基)

■  環境大臣意見

   別紙のとおり。

(参考)環境影響評価に係る手続

【配慮書の手続】
  ・公表         平成31年1月21日~平成31年2月20日(住民意見32件※2

  ・北海道知事意見提出  平成31年4月4日

  ・環境大臣意見提出   平成31年3月19日

  ・経済産業大臣意見提出 平成31年4月8日

【方法書の手続】
  ・縦覧         令和元年12月13日~令和2年1月16日(住民意見64件※2

  ・北海道知事意見提出  令和2年5月15日

  ・経済産業大臣勧告   令和2年6月8日

【準備書の手続】
  ・縦覧         令和4年2月15日~令和4年3月16日(住民意見8件※2

  ・北海道知事意見提出  令和4年 9月9日

  ・環境大臣意見提出   令和4年 9月27日

 ※2 環境の保全の見地からの意見の件数

連絡先

環境省大臣官房
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
相澤  寛史 (内線 6209)
室長補佐
豊村 紳一郎 (内線 6209)
審査官
新田  一仁 (内線 6209)
審査官
與那原 良徳 (内線 6209)

 

引用:https://www.env.go.jp/press/111109_00001.html