行政(外務省)の環境情報

ツバルに対する電力の供給の安定化のための支援 (無償資金協力「経済社会開発計画」)

1 3月18日(現地時間同日),フィジー共和国の首都スバにおいて,我が方大村昌弘駐ツバル大使(フィジーにて兼轄)と先方サイモン・ロバート・コフェ法務・通信・外務大臣(Hon. Simon Robert Kofe, Minister for Justice, Communications and Foreign Affairs)との間で,供与額1.11億円の無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の交換が行われました。

2 ツバルは,国内市場が小さく,国際市場から地理的に遠いなど,太平洋島嶼国に共通する開発上の困難を抱えています。また,高潮,渇水等の災害に極めて脆弱な状況にあります。
 こうした中,既存の電力設備は経年劣化による不具合が発生しており,同国の脆弱な経済・社会環境に拍車をかけています。昨年5月には計画停電の実施を余儀なくされる事態となりました。また,電力需要急増への対処として設備への負荷が大きい緊急的な運用を強いられるなど,老朽化した既存設備への負担は過度なものになっており,電力の安定供給が脅かされています。同国では,太陽光を中心とする再生可能エネルギーの導入を進めているものの,依然として電力の安定供給にはディーゼル発電による電力供給が不可欠です。以上のことから,発電機等の整備が喫緊の課題となっています。

3 本計画では,ツバル政府に対し,発電機等を供与し,同国の電力の供給の安定化を図ることで同国の経済社会開発に寄与することが期待されます。

4 この協力は,2018年5月18日及び19日に福島県いわき市において開催された第8回太平洋・島サミットにおいて,我が国政府が表明した支援の柱である「強靱かつ持続可能な発展の基盤強化」に資する協力(PDF)別ウィンドウで開くとして実施するものです。

[参考1]ツバル基礎データ
 ツバルは,面積25.9平方キロメートル,人口約1万1千人(2018年,世界銀行),1人当たり国民総所得(GNI)は5,430米ドル(2018年,世界銀行)。

[参考2]第8回太平洋・島サミット
(1)第8回太平洋・島サミット(PALM8)は2018年5月18日及び19日に福島県いわき市において開催。16の太平洋島嶼国・地域,オーストラリア及びニュージーランドの首脳級等が出席。ツバルからはソポアンガ首相が参加した

(2)我が国は,PALM8において,(ア)自由で開かれた持続可能な海洋,(イ)強靱かつ持続可能な発展の基盤強化,(ウ)人的交流・往来の活性化の3つを柱として,今後3年間でこれまでの実績も踏まえた,従来同様の,しっかりとした開発協力の実施及び成長と繁栄の基盤である人材の育成・交流の一層の強化を表明した。

 

引用 https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008366.html