バングラデシュ・コックスバザール県における水・衛生環境改善のための支援 (無償資金協力「経済社会開発計画」)
1 1月27日(現地時間同日),バングラデシュ人民共和国の首都ダッカにおいて,我が方山谷裕幸在バングラデシュ臨時代理大使と先方イスラム・シャヒドゥル・バングラデシュ財務省経済関係局次官補(Mr. Islam Shahidul, Additional Secretary, Economic Relations Division, Ministry of Finance, People’s Republic of Bangladesh)との間で,無償資金協力「経済社会開発計画」(供与額5億円)に関する書簡の交換が行われました。
2 バングラデシュでは地下水を水源とする管井戸が国民の主な飲料水源として用いられていますが,近年,多く利用されている浅井戸の水から基準値を超える砒(ひ)素が確認されたことから,同国政府は,深井戸を主とする代替水源を設置し,安全な飲料水の供給に取り組んでいます。 このような状況の中,2017年8月にミャンマー・ラカイン州からバングラデシュ南東部のコックスバザール県に70万人を超える大量の避難民が短期間で流入したことにより,同県における給水ニーズは急激に高まっていますが,深井戸を掘ることができる掘削機が不足しているため深井戸の供給が追いついておらず,同県内では安全な飲料水の確保のための深井戸の増設が喫緊の課題となっています。
3 この計画は,バングラデシュ政府に対し井戸掘削機材等を供与するものです。この協力により,避難民を受け入れているコックスバザール県の水・衛生環境の改善を図り,もって地域の安定化を通じた同国の経済社会開発に寄与することが期待されます。
[参考]バングラデシュ人民共和国基礎データ
バングラデシュ人民共和国は,面積約14.7万平方キロメートル(日本の約4割),人口1億6,365万人(2018年,バングラデシュ統計局),人口1人当たりの国民総所得(GNI)1,750米ドル(2018年,世界銀行)。
引用:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_008278.html