第3回日中環境ハイレベル円卓対話の結果について
本会合では、小泉環境大臣、李幹傑生態環境部長から今後の日中の環境協力について確認され、環境分野における日本と中国の政府及び有識者により、両国の海洋プラスチックごみ及び技術交流に関する研究及び相互理解について意見交換を行いました。
1.会合の概要
日時:令和元年11月25日(月)9:00~12:00
場所:公益財団法人笹川平和財団国際会議場
主催:日本国環境省、中華人民共和国生態環境部
共催:日中友好環境保全センター、独立行政法人国際協力機構、公益財団法人笹川平和財団海洋政策研究所
協力:公益財団法人地球環境戦略研究機関
2.プログラム
冒頭セッション
モデレータ:日中友好環境保全センター環境にやさしい社会構築プロジェクト
チーフアドバイザー 染野憲治
開会挨拶 :日本国環境大臣 小泉進次郎
中華人民共和国生態環境部長 李幹傑
第一セッション:海洋プラスチックごみ
モデレータ:笹川平和財団海洋政策研究所長 角南篤
発表者 :日本国環境省水・大気環境局長 小野洋
中華人民共和国生態環境部対外合作・交流センター書記 周国梅
日本財団海洋事業部海洋チーム シニアオフィサー 塩入同
第二セッション:環境技術交流
モデレータ:国際協力機構理事 天野雄介
発表者 :日中友好環境保全センター主任 任勇
日本環境衛生センター理事長 南川秀樹
中華人民共和国生態環境部環境・経済政策研究センター主任 呉舜沢
閉幕
閉会挨拶 :中華人民共和国生態環境部国際合作司巡視員 宋小智
日本国環境省地球環境局長 近藤智洋
3.結果概要
本会議には、延べ約250名が出席し、日中環境協力、海洋プラスチックごみ問題、環境技術交流について活発な議論が行われました。
冒頭セッションにおいて、小泉環境大臣及び李幹傑生態環境部長より開催挨拶が行われました。両大臣は、これまでの日中環境協力について振り返りつつ、今後、新たな二国間の環境協力に関する覚書の署名を早期に目指すことを表明しました。また、海洋プラスチックごみ分野における今後の連携強化について確認しました。
海洋プラスチックごみセッションでは、今年の6月に日本で開催されたG20大阪サミットで各国により共通のグローバルビジョンとして共有された「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」や、G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合で採択された「G20海洋プラスチックごみ対策実施枠組」を踏まえた各国の課題や取組、今後の対策について議論されました。またモニタリング手法、発生源の特定、3R(リデュース、リユース、リサイクル)・廃棄物管理を推進していくうえでの自治体の役割、マルチステークホルダーの参画、これらを実現するための政策対話・学術交流等など、今後の両国間の協力におけるアイディアも活発に共有されました。
技術交流セッションでは、中国に対する日本のODA(政府開発援助)が2021年度末に終了することを背景に、日本の技術を中国に導入するという従来の技術交流から、両国の環境技術普及など、新たな技術交流の形について議論が行われました。幅広い環境課題に対する環境技術の役割や環境改善へ貢献する可能性についても両国の事例が紹介され、日中友好環境保全センターを活用した技術交流、廃棄物管理や循環産業分野での技術協力、地域にあった技術導入など、二国間の交流や協力について様々な可能性が議論されました。
連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力・環境インフラ戦略室
- 代表03-3581-3351
- 直通03-5521-8248
- 室長杉本 留三(内線 6765)
- 補佐野本 卓也(内線 7782)
- 担当有馬 牧子(内線 6766)
- 担当菊地 心(内線 6767)