SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ第8回定例会合及びポスト2020目標に向けたランドスケープアプローチに関する専門家テーマ別ワークショップの結果について
また、これらの会議の一環として「生物多様性保全に向けた社会生態学的生産ランドスケープ~里山・里海~」をテーマとした公開フォーラムを9月4日(水)に行いました。
1.趣旨
SATOYAMAイニシアティブは、人間活動の影響を受けて形成・維持されている二次的自然環境における生物多様性の保全やその持続可能な利用の促進のため、環境省及び国際連合大学サステイナビリティ高等研究所が中心となって提唱してきた取組であり、SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)は、本イニシアティブを促進するために設立された国際パートナーシップです。IPSI参加団体のこれまでの活動の成果を確認し、今後の取組について検討するため、第8回定例会合を開催しました。
また、生物多様性条約のポスト2020目標(2020年に採択が予定されている愛知目標の後継目標)の検討過程に貢献するため、IPSI参加団体、各国政府、NGO等の参加を得て、ランドスケープアプローチに関するワークショップを開催しました。
2.開催主体
主催:IPSI事務局(国連大学サステイナビリティ高等研究所)
共催:環境省、生物多様性条約事務局*、熊本県
(*ポスト2020目標に向けたランドスケープアプローチに関する専門家テーマ別ワークショップ及び公開フォーラムのみ)
3.結果概要等
【IPSI第8回定例会合総会】(一般非公開)
日時:令和元年9月3日(火)10:00~12:00
会場: ホテルメルパルク熊本
結果概要:
・IPSI参加団体の約140名が参加しました。
・総会議長には、武内和彦氏(国連大学サステイナビリティ高等研究所上級客員教授、公益財団法人 地球環境戦略研究機関理事長、東京大学未来ビジョン研究センター特任教授)が選出され、IPSI第7回定例会合以降の進捗報告等が行われました。 令和元年9月3日(火)~9月6日(金)に熊本県熊本市において、「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)第8回定例会合」及び「ポスト2020目標に向けたランドスケープアプローチに関する専門家テーマ別ワークショップ」を開催しました。
また、これらの会議の一環として「生物多様性保全に向けた社会生態学的生産ランドスケープ~里山・里海~」をテーマとした公開フォーラムを9月4日(水)に行いました。
【ポスト2020目標に向けたランドスケープアプローチに関する専門家テーマ別ワークショップ】(一般非公開)
日時:令和元年9月3日(火)14:00~9月5日(木)18:00
会場:ホテルメルパルク熊本
結果概要:
・IPSI参加団体、各国政府、NGO等、36カ国2地域から約150名が参加しました。
・ワークショップ開会に際し、城内環境副大臣、武内和彦氏ほかから挨拶がありました。
・ワークショップでは、SATOYAMAイニシアティブが推進しているランドスケープアプローチの成果をまとめ、ポスト2020目標にインプットする内容について議論されました。
・ワークショップの成果として、今後ポスト2020目標への提言が作成される予定です。
【公開フォーラム】
日時:令和元年9月4日(水)14:30~17:30
会場:ホテルメルパルク熊本
結果概要:
・「生物多様性保全に向けた社会生態学的生産ランドスケープ~里山・里海~」をテーマに開催され、一般参加者を含め約200名が参加しました。
・開催に際して、鳥居環境省自然環境局長ほかからの開会挨拶の後、武内和彦氏ほかによる基調講演が行われました。
・パネルセッションでは、SATOYAMAイニシアティブがグローバルに展開してきたランドスケープアプローチの有効性や、世界農業遺産(GIAHS)等の枠組みとの連携強化のあり方等について内外の事例を通じて議論されました。
【現地視察】(一般非公開)
日時:令和元年9月6日(金)終日
場所:熊本県内
結果概要:
・熊本県の御協力により、4コースに分かれて、約110名が現地視察を行いました。
・Aコースでは阿蘇において、草原保全に関する取組等、Bコースでは山都・阿蘇において、棚田に関する取組等、Cコースでは水俣において、水俣の再生に関する取組等、Dコースでは山鹿・植木において、棚田に関する取組等の視察を行いました。
※ 本会合の結果概要・発表資料等は、近日中にIPSI事務局ウェブサイトに掲載される予定です。
https://ias.unu.edu/jp/news
(参考)
1 SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ
(International Partnership for the Satoyama Initiative: IPSI)
SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップは、SATOYAMAイニシアティブの活動を促進するため、2010年に開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の期間に、国・地方政府機関、研究機関、国際機関、NGO、民間企業等、多様な主体の参加を得て発足した国際パートナーシップです。現在、22か国の23
政府機関、14国際機関を含む合計258団体が参加しています。
IPSI事務局ウェブサイト http://satoyama-initiative.org/ja/
2 ランドスケープアプローチ
ランドスケープアプローチは、環境(生物多様性を含む)の健全性と人々の福利の向上が統合された、望ましい土地利用の実現を目指す手法です。環境保全や生活向上のための意思決定や取組が、その土地に関するすべての者の関与により実施されることが重要となっています。
連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性戦略推進室
- 代表03-3581-3351
- 直通03-5521-8275
- 室長中澤 圭一(内線 6480)
- 企画官田中 英二(内線 6660)
- 室長補佐山田 亨(内線 6484)
- 室長補佐柳谷 牧子(内線 6483)