持続可能な開発のためのハイレベル政治フォーラム関連サイドイベント開催結果について
それぞれのサイドイベントにおいては、SDGsゴール11(持続可能な都市)やSDGsゴール13(気候変動)、SDGsゴール15(生物多様性)等に焦点をあて、当該分野における我が国の施策や取組を海外へ発信すると共に、関連する他のゴールへの貢献や関係者を巻き込みながら国及び地方レベルの政策をどのように進めていくかについて議論を深めました。
1.地域における脱炭素化の実現とSDGsのローカライゼーションに向けて。包摂的な形での地域循環共生圏の実現
(1)日時・場所
日時:令和元年7月15日(月)11:30~13:00
場所:ジャパンソサエティ Murase room
(2)主催・共催
日本国政府(環境省、内閣府、外務省)、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)、公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)
(3)主な登壇者
森下 哲 環境省地球環境審議官、川久保 俊 法政大学准教授、森 雅志 富山市長、竹本和彦 国連大学サステイナビリティ高等研究所所長、藤野 純一 公益財団法人地球環境戦略研究機関都市タスクフォースプログラムディレクター、ルイサ・サルゲイロ ポルトガル・マトシンホス市長、ステファノ・マルタ 経済協力開発機構(OECD)SDGsへの地域的アプローチコーディネーター
(4)概要
日本国環境省は、内閣府、外務省、UNU-IAS、IGESとの共催でHLPF関連サイドイベント「地域における脱炭素化の実現とSDGsのローカライゼーションに向けて。包摂的な形での地域循環共生圏の実現」を開催しました。冒頭挨拶では、森下地球環境審議官からG20の軽井沢での関係閣僚会合の結果やSDGs及び脱炭素化が実現した社会を目指す地域循環共生圏にコンセプトを紹介したほか、「誰一人取り残さない」世界の実現に向け、他の地域と共に取り組んでいく旨を述べました。基調講演では、法政大学の川久保准教授から、我が国の都市レベルにおけるSDGsのローカリゼーションに向けた様々な具体例を通して、ローカル指標の検討や事例共有のためのプラットフォームの構築、地域循環共生圏のようなビジョンを共有することの重要性が述べられました。
パネルディスカッションでは、持続可能な都市の実現に向けたSDGsのローカライゼーションや多様なステークホルダー間でのパートナーシップの重要性について、富山市、マトシンホス市、OECDやIGESが具体的な事例をあげてそれぞれ発表を行いました。会場との質疑応答では、SDGs11の達成に向けた教育や大学の果たす役割、どの都市も取り残さない包括的な方策、多様なステークホルダーの関与方策等について質問がなされ、活発な議論が行われました。
2.SATOYAMAイニシアティブ-自然と共生する社会:ランドスケープ・シースケープに関するコミュニティへの包摂的アプローチ
(1)日時・場所
日時:令和元年7月15日(月)13:15~14:30
場所:国連本部 カンファレンスルームA
(2)主催・共催
日本国政府(環境省)、ブータン政府、コスタリカ政府、地球環境ファシリティ・小規模無償プログラム(GEF-SGP)、公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)、生物多様性条約事務局(SCBD)、国連開発計画(UNDP)、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)
(3)主な登壇者
森下 哲 環境省地球環境審議官、竹本 和彦 国連大学サステイナビリティ高等研究所所長、武内 和彦 公益財団法人地球環境戦略研究機関理事長 国連大学サステイナビリティ高等研究所上級客員教授、ドーマ・ツェリング ブータン国連大使・常駐代表、クリスティアン・ギラーメット・フェルナンデス コスタリカ国連常駐副代表、鈴木 渉 生物多様性条約事務局生物多様性日本基金局長、渡辺 陽子 国連開発計画GEF-SGPグローバルマネージャー、アストリット・ショーマッカー EC環境総局持続可能な開発局長、ステファン・ゴールド 国連開発計画気候に関するグローバル課長
(4)概要
日本国環境省は、ブータン政府、コスタリカ政府、GEF-SGP、IGES、SCBD、UNDP、UNU-IASとの共催でHLPF公式サイドイベント「SATOYAMAイニシアティブ-自然と共生する社会:ランドスケープ・シースケープに関するコミュニティへの包摂的アプローチ」を開催しました。冒頭挨拶では、森下地球環境審議官からSATOYAMAイニシアティブの主要ドナーである日本国政府の立場から、同イニシアティブのこれまでの成果の紹介や、我が国として生物多様性に関するポスト2020目標へ貢献していく旨等を述べました。基調講演では、IGESの武内理事長から、SATOYAMAイニシアティブがSDGsの実現及びポスト2020目標への貢献に向けて果たす役割が述べられました。
パネルディスカッションでは、SATOYAMAイニシアティブを通じて得られた教訓を共有する観点から、ブータン及びコスタリカにおけるGEF小規模無償資金プロジェクトの具体的な事例や経験の発表が行われました。また、生物多様性条約事務局の生物多様性日本基金や国連開発計画のGEF小規模無償プログラムの紹介がなされました。続けて、ショーマッカーEC持続可能な開発局長から、同イニシアティブに関する支持が表明されるとともに、透明性が高く実効性が高いポスト2020目標の必要性に関するコメントがあり、会場との質疑応答でも、GEF小規模無償プログラムへの関心表明やSATOYAMAイニシアティブが目標達成に貢献していること等についてコメントがなされ、活発な議論が行われました。
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https://www.env.go.jp/press/107025.html