災害対策を考える

【参加報告】NPOによる多様な被災者支援を考える意見交換会~災害時にNPOができること

 2月19日に札幌で開催された「NPOによる多様な被災者支援を考える意見交換会~災害時にNPOができること」(主催:特定非営利活動法人北海道NPOサポートセンター、一般社団法人Wellbe Design)に参加しました。話題提供や意見交換の内容を報告します。

概要

日時:2018年2月19日(月) 13:30~15:30

場所:市民活動プラザ星園 中会議室(札幌市中央区南8条西2丁目5-74)

次第:

1.開会

2.話題提供「災害時における被災者支援活動の展開について」

  一般社団法人 Wellbe Design 理事長 篠原 辰二 氏

3.意見交換「災害時のNPOの役割について考える」

4.閉会

主催:特定非営利活動法人北海道NPOサポートセンター

   一般社団法人 Wellbe Design

後援:(社福)北海道社会福祉協議会

協力:環境省北海道環境パートナーシップオフィス

内容

 意見交換会には、災害対策や被災者支援に関心を持つ札幌圏の団体20団体ほどが参加。意見交換会は平成28年度、旭川・釧路・函館でも開催されました。札幌圏ではすでに何らかの形で被災者支援に取り組んでいる団体が多く、関心の高さがうかがえました。

 前半の、一般社団法人Wellbe Designの篠原辰二さんによる講演「災害時における被災者支援活動の展開について」では、2016年の大雨災害により道内全域が被害を受けたことや、災害時におけるNPO等の市民セクターが行う支援活動の展開について、全国的な事例をもとにした情報提供がありました。災害ボランティアセンターの活動において、被災者のニーズとNPOの支援方策をマッチングする中間支援的な機能が重要であることが、あらためて確認されました。

 後半は「災害時のNPOの役割について考える」というテーマで、まず参加団体から取り組みの紹介がありました。災害対策だけではなく、社会福祉や子育て、環境、動物愛護、NPO支援等、さまざまな立場や分野の団体が一堂に会しており、それぞれ団体から「家庭で不要になったものをフリーマーケットで販売し、売上の半分を寄付」「長期保存が可能な乾燥野菜づくり」「ペットの情報が分かるマイクロチップの装着推進」「無人島での防災教育」など、多様な被災者支援の方法が共有されました。また、参加者全体での意見交換では「防災教育を通じた普段からの多様な主体の連携促進」「コミュニティ放送局の活用」など、災害に備えた連携づくりや災害時の情報共有の方法が話し合われました。

 最後に篠原さんや特定非営利活動法人北海道NPOサポートセンターの定森光さんから、平成30年度に道内4カ所で開催される予定の「北海道災害ボランティアセンター」の研修会や、6/12(火)13(水)に東京で開催される「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」のフォーラム、北海道における被災者支援ネットワーク形成の方向性等について情報提供や提案があり、今後もこうした場を継続していくことが合意されました。

 災害時にも強い地域のレジリエンス(しなやかさ)を高めるためには、平常時における多様な分野とのつながりが重要です。EPO北海道も環境系の中間支援組織として、道内の被災者支援の取り組みに貢献していきたいと考えます。(渡辺)

※参考

 北海道災害ボランティアセンター http://hokkaido-saigai-vc.jp/

 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD) http://jvoad.jp/

※イベント詳細やチラシはこちらをご覧ください

  http://enavi-hokkaido.net/event/event_id/0000013001/