【開催報告】連続企画「地域のための気候変動対策・自然再興とは?」第4回 自然共生サイトと生物多様性増進活動促進法
生物多様性の損失を食い止め、回復へと反転させる「ネイチャーポジティブ(自然再興)」の実現に向けて、民間等が保全する区域を「自然共生サイト」として認定し、登録する仕組みが2023年度に創設されました。先日10月21日には新たに全国69か所、道内では4か所が登録され、現在の自然共生サイトは全国で253か所、道内14か所となっています。
2025年度に施行される「生物多様性増進活動促進法」では、この認定が法制化されるとともに、区域だけではなく民間による活動計画や市町村による多様な主体との連携活動の認定、市町村と土地所有者等との「生物多様性維持協定」などが制度化されています。いずれも、豊かな生物多様性を維持する活動だけでなく、生物多様性を回復する活動や新たに創出する活動も対象となり、取組む主体や地域の広がりが期待されます。
今回は、新たに来年度から施行される「生物多様性増進活動促進法」による地域の民間活動支援の仕組みについて、環境省北海道地方環境事務所から解説いただきました。つづけて、北海道内で登録されている自然共生サイトの中から、企業、NGO,、自治体による登録サイト3か所を事例としてとりあげ、、登録のねらいや効果・課題などについて紹介していただきました。
またモデレーターを交えたディスカッションでは、質疑応答を織り交ぜながら新しい制度の中で活動主体から期待される支援のあり方や、登録のメリットをどのように捉えていくかなどの意見交換がなされました。
イベントチラシはこちら
開催概要
[開催日時] 2024年11月26日(火)14:00~16:00/オンライン(zoom)
[参加者] 自然再興、生物多様性、自然共生サイト等に関心のある方どなたでも
[主催] 環境省北海道環境パートナーシップオフィス(EPO北海道)、北海道、北海道生物多様性保全活動連携支援センター(HoBiCC)
[プログラム]
(1) 趣旨説明
(2)制度紹介
生物多様性増進活動促進法の概要及び関連する支援策等について 【環境省】資料 (PDF 2MB)
環境省北海道地方環境事務所 野生生物課 西野 雄一課長
(3)事例紹介
・マテリアルの森 手稲山林(札幌) 【三菱マテリアル株式会社】資料(PDF 4MB)
三菱マテリアル株式会社 地球環境室 兼 環境保全センター森林管理室
室長補佐 松本 啓吾さん
・渡邊野鳥保護区フレシマ(根室) 【日本野鳥の会】資料(PDF 17MB)
公益財団法人日本野鳥の会 自然保護室 苫小牧グループ チーフ 松本 潤慶さん
・歌才湿原・添別ブナ林(黒松内) 【黒松内町】資料(PDF 4MB)
黒松内町 企画環境課 上席主幹 高橋 興世さん
(4)ディスカッション・質疑応答
モデレーター :特定非営利活動法人EnVision環境保全事務所 長谷川 理さん
(5)閉会
当日の様子
♦ 関連する情報
【開催報告】北海道生物多様性保全ダイアログ 第4回「OECM-新しい自然保護区の可能性と課題」
https://epohok.jp/act/info/partnership/p2/15670
【開催報告】北海道生物多様性保全ダイアログ 第9回「なぜ自治体が生物多様性保全に取り組むのか~地域戦略の意義」
https://epohok.jp/act/info/partnership/p2/17223