【地域ESD拠点】NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク「ハイイロウミツバメ保護」
NPO法人サロベツ・エコ・ネットワークのホームページでは、四季折々のサロベツ湿原(豊富町)の「植物・景観」「野鳥・動物」の様子が紹介されています。今回は「ハイイロウミツバメ保護」の記事をお届けします。ホームページでは写真や動画等も掲載されていますので、ぜひご覧になってください。
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3月22日にハイイロウミツバメを保護しました。
天塩町在住の方自宅の前で保護したものです。この日は朝吹雪いていたので、風に引き寄せられ陸上に来てしまったようです。この鳥は平らな場所からはうまく飛べませんので、サロベツ湿原センターに運び込まれました。「ツバメ」というだけあって一見陸鳥の風貌をしていますが、頭が大きく嘴が小さいです。鼻はつつみたいな形をしています。これはミズナギドリ目の仲間の特徴で、広い海で餌を探すための嗅覚が発達しています。足には水鳥らしく水かきがついています。外傷はないようでしたが、呼吸がちょっと変で、あまり動かず海は強風でしたので、1晩様子を見ることにしました。主な餌はプランクトンや小魚なので、釣り餌に残っていたオキアミを与えました。餌も少し食べ、翌日は少し動くようになりだいぶ元気になりましたので、放鳥することにしました。ただ放鳥の際にオオセグロカモメなどに食べられるのを防ぐために、夕方に稚咲内漁港にいって放鳥しました。始めは少し羽根をばたつかせているだけでしたが、潮風にあたり海を見たことで感覚を取り戻したのか、無事に飛んで行きました。
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