【開催報告】ユースフォーラム「集え!未来のまちづくりリーダー 〜サステイナブルな未来のために〜」
北海道地方ESD活動支援センターは、札幌市・学生ワーカーズとの共催でユースフォーラム「集え!未来のまちづくりリーダー 〜サステイナブルな未来のために〜」を開催しましたので、内容を報告いたします。
概要
[日 時]平成30年10月6日(土)10:00~15:00
[会 場]北海道大学大学院地球環境科学院(札幌市)
[参加者]52人
[主 催]札幌市、北海道地方ESD活動支援センター、学生ワーカーズ
[協 力]北海道大学大学院地球環境科学院、RCE北海道道央圏協議会、JICA北海道
[内 容]
1.開会
趣旨説明
・ 北海道地方ESD活動支援センター 大崎美佳
・ 札幌市環境局環境都市推進部環境計画課調査担当係長 佐竹輝洋氏
2.企業・学生による事例発表
Round1:テーマ「持続可能な働き方」
・ 損害保険ジャパン日本興亜株式会社 CSR室シニアアドバイザー
関正雄さん
・ 北海学園大学 経営学部 井上智恵さん
・ カムイクラウド 代表 中山亜子さん
Round2:テーマ「食・資源の持続可能性」
・ 株式会社アレフ エコチーム リーダー 渡邊大介さん
・ なまら食堂 中池貴子さん、安齋由羽さん、安琦爾さん
・ 市立札幌開成中等教育学校
富谷湖雪姫さん、熊田芽依さん、田辺日菜花さん、坪井若菜さん
4.お昼休憩
5.海外経験者から「海外のユースについて」事例発表
・ 札幌聖心女子学院中学校 村上心さん
・ 市立札幌大通高等学校 三浦ジョンミンさん
6.グループディスカッション
「”未来のまちづくり”に自分たちがどのように参画していくのか」
7.閉会
内容
午前の部
趣旨説明
初めに、主催から開催趣旨の説明が行われました。北海道地方ESD活動支援センターの大崎からは「このフォーラムは、社会を良くしたいと考えている多くのユースの取り組みを社会人にも知ってもらい、学校を超えて交流する場としたい」と説明がありました。札幌市環境局の佐竹氏からは「『持続可能な開発目標(SDGs)』は2030年を目標としている。その時代に活躍する若者の皆さんに、この場を活用して持続可能な社会を作る仲間を作ってほしい」と説明がありました。
企業・学生による事例発表
企業や学生が以下の事柄について事例発表を行いました。
Round1「持続可能な働き方」
・損保ジャパン日本興亜株式会社 関さん
企業とSDGsの関係、国連ビジネスフォーラムについて
・北海学園大学 井上さん
葬儀社でのインターンシップ、留学経験について
・カムイクラウド 中山さん
場所の制約がないリモートワークの導入について
Round2「食・資源の持続可能性」
・株式会社アレフ 渡邊さん
環境課題に対する食品産業の取り組みについて
・なまら食堂の皆さん
なまら食堂と学生ワーカーズの取り組みについて
・開成中の皆さん
下川町の森林から学んだ資源の持続可能性について
発表内容は、学生ワーカーズによる絵や文字による記録である「グラフィック・レコーディング」によってまとめられました。
(左:関さんの発表、右:グラフィック・レコーディングの様子)
(発表内容をグラフィック・レコーディングでまとめたもの)
各ラウンド終了後、参加者は関心ある発表の内容が書かれた紙の前に集まり「もっと聴いてみたいと思ったこと」などのテーマで意見交換を行いました。意見交換が終了した後、話し合った内容を1枚の紙に集約して、それを基に登壇者と質疑応答を行いました。
(意見交換する際に用いた紙(作成:(一社)サステナビリティ・ダイアログ))
参加者は登壇者に多くの質問や感想を述べており、会場全体で白熱した議論が行われました。
(参加者と登壇者による意見交換の様子)
午後の部
海外経験者による事例発表
午後は、若者による未来のまちづくりへの関わり方を考える時間でした。まず参考として、海外渡航の経験がある2人のユースによるお話を聞きました。
1人目は、札幌聖心女子学院中学校の村上心さんによる発表でした。村上さんは、国連での研修等を紹介して「英語を勉強し自分の意見を世界に発信していきたい」と決意を述べました。2人目は、市立札幌大通高等学校の三浦ジョンミンさんの発表でした。ジョンミンさんは、留学で目の当たりにした様々な課題について「『WHY』ではなく『HOW』の視点で問いを立てる大切さに気がついた」と言いました。
(左:村上さんの発表、右:三浦さんの発表)
グループディスカッション
その後、参加者は一日を通じて学び得たことなどを質問用紙に記入して、グループディスカッションを2回実施しました。
(本日の学びを振り返るための質問用紙)
「今ここにいるみんなと話したくなったことは何ですか?」という質問について「だれもが環境のことを考え、行動する社会をつくるには?」や「SDGsという共通言語を通じて自分たちにできることは何か話して考えたい」などの意見がありました。
「もっとお話したくなったことは何か」や「やってみたくなったことは何か」という質問について「今日からできることは?」や「海外に行ってみたい。もっと自分たちのことを他の人にアピールしたい」などの意見がありました。
同世代の取組に刺激を受けて、自分も行動を起こしたいと話す姿が印象的でした。
(グループディスカッションの様子)
☆グループディスカッションで出された意見はこちらからご覧ください。
学生ワーカーズの皆さんは、今回フォーラムの進行及びグラフィック・レコーディングの役割を中心的に引き受けました。どちらも初めての試みでしたが、挑戦してみたい学生の強い思いがありました。また、(一社)サステナビリティダイアログの牧原ゆりえさんから事前研修も受けて臨みました。結果、学生ワーカーズの皆さんの想いが会場に伝わり円滑な進行ができて活発な意見交換も実現しました。
今回のフォーラム実施にあたり、北海道大学大学院地球環境科学院の山中教授から会場の運営に関するご協力をいただきました。RCE北海道道央圏やJICA北海道からは、広報等のご協力をいただきました。ご協力団体の皆様に感謝いたします。
参加者及び登壇者の皆様には、改めてお礼申し上げます。北海道地方ESD活動支援センターでは、持続可能なまちづくりに向けたユースの取り組みを支援していきます(渡辺)。