行政(環境省)の環境情報

第6回国連環境総会(UNEA6)の結果について

2024年2月26日から同年3月1日かけてケニア共和国・ナイロビにおいて第6回国連環境総会(UNEA6)が開催されました。 
今次会合は「気候変動、生物多様性の損失、汚染に取り組むための効果的で包括的かつ持続可能な多国間行動」をテーマとして開催され、我が国が提案しフィジー共和国、カナダ、チリ共和国、スイス連邦、ノルウェー王国及びペルー共和国が賛同した、「シナジー・協力・連携の国際環境条約及び他の関連環境文書の国内実施における促進に関する決議」が採択されました。これに加えて、13の決議が採択されました。 
我が国から滝沢日本国環境副大臣が出席し、閣僚級会合やシナジー推進に関する我が国主催のサイドイベント等に参加しました。

※本会合結果全体概要については、外務省報道発表(後日発表され次第リンク追記予定)を御参照ください。 
 
【添付資料】

 
 

1.日時・場所・主催者

日時:本会合:2024年2月26日~同年3月1日
   事務レベル会合:2024年2月19日~同年2月28日
   ハイレベルセグメント(閣僚級会合):2024年2月28日~同年3月1日
場所:ケニア共和国・ナイロビ
主催者:国連環境計画(UNEP)

2.シナジー・協力・連携の国際環境条約及び他の関連環境文書の国内実施における促進に関する決議(コスポンサー:フィジー共和国、カナダ、チリ共和国、スイス連邦、ノルウェー王国、ペルー共和国) (別紙1、2参照)

  気候変動、生物多様性の損失、汚染という、3つの世界的な危機を克服するためには統合的な解決を目指す必要がある。本決議では、気候変動や生物多様性などの環境条約での義務を実施していくに当たり、例えば自然を用いた解決策(Nature based solution)など、気候変動にも生物多様性にも相乗効果(シナジー)のある政策やプロジェクトを実施していくことを奨励している。また、それを支援するため、好事例を集めて共有する活動を行っていくこととしている。 
※ 別紙は、現地時間2024年3月1日夜の閉会セッションに提出されたものを元に添付を作成。本決議は同セッションにおいて異論なく採択されたが、採択後の決議等の最終版との比較は行っていないため、修辞上の変更はあり得る。決議最終版の原文は追って、以下に掲載予定   Outcomes of UNEA-6 (unep.org)

3. 閣僚級会合ナショナルステートメント

  滝沢環境副大臣は、3つの世界的な危機を克服するため、シナジーを世界規模で推進する必要性を述べた。また、シナジー推進決議を通し、シナジーの重要性の共通認識を国際的醸成すること、シナジーの好事例を収集し、シナジーの実現方策を示したガイダンス作成をすること、さらに、各国でシナジーを高める施策を実施していくことを主張した。

4. 公式サイドイベント:3つの危機とSDGsの行き詰まりを克服するシナジーアプローチ

(1) 日時・場所

​日時:2024年3月1日 13:30-14:45
場所:国連環境計画(UNEP)本部 テントC

(2) 主催・共催

日本国環境省、地球環境戦略研究機関(IGES)
 

(3) 主な登壇者

  滝沢 求 日本国環境副大臣
  シベンドラ・マイケル フィジー共和国環境・気候変動省事務次官
  コンスタンス・ナレガチ チリ共和国環境省国際室長
  武藤めぐみ 独立行政法人国際協力機構 副理事長兼チーフ・サステイナビリティオフィサー
  渡辺 美知太郎  栃木県那須塩原市長(動画)
  ヤネス・ポトチュニック  国際資源パネル共同議長、元欧州委員会環境科学担当委員

(4) 概要

  滝沢日本国環境副大臣は、冒頭挨拶にて、第6回国連環境総会において日本が提案し、採択されたシナジー推進決議に言及し、シナジーのある行動を強化することが地球が直面している気候変動、生物多様性の喪失、汚染という3つの危機を克服する鍵であると強調した。UNEPカメリ=ンボテ法務部長はシナジーのある行動を各国に促す日本のリーダーシップに期待を寄せ、UNEPとして本決議の実施を支援していく旨発言があった。その後、日本、チリ共和国、フィジー共和国から、シナジーを促進する取組と、それを進める上で有益な施策や課題などについて共有された。ポトチュニック国際資源パネル共同議長はこれらの取組に期待を寄せつつ、今後シナジーを活用した取組を展開する上での科学的知見の重要性について指摘した。

(5) 詳細ページ

イベントHP (英語) https://www.iges.or.jp/en/events/20240301

参考リンク

外務省UNEA6結果概要報道発表(後日発表され次第追記)