行政(環境省)の環境情報

第5回国連環境総会再開セッション(UNEA5.2)の結果について

2022年2月28日(月)から同年3月2日(水)にかけて、ケニア・ナイロビにおいて第5回国連環境総会再開セッション(UNEA5.2)が開催されました。
今次会合は「持続可能な開発目標の達成に向けた自然のための行動強化」をテーマとして開催され、我が国とペルー及びルワンダの提案に基づく、海洋プラスチック汚染を始めとするプラスチック汚染対策に関する決議を含む計14本の決議及び会合テーマに沿った閣僚宣言が採択されました。
我が国から正田地球環境審議官が出席し、海洋プラスチック汚染に関する議論への貢献や「ポスト2020生物多様性枠組」の合意に向けた我が国の考えを述べたほか、循環経済・資源効率性に関する我が国主催サイドイベントに山口環境大臣がオンラインで参加しました。

1.会合日程:2022年2月28日(月)~同年3月2日(水)

  • 28~1日 事務レベル会合

  • 2日 ハイレベルセグメント(閣僚級会合)

2.場  所:ケニア・ナイロビ

3.主 催 者:国連環境計画(UNEP)

4.参加国等

  • 世界約175か国及び関係国際機関の代表、ステークホルダー代表等が出席し、ノルウェーのエイデ環境大臣が議長を務めた。
  • 我が国からは、正田地球環境審議官並びに環境省、外務省及び経済産業省の担当官が出席するとともに、山口環境大臣が循環経済及び資源効率性に関する我が国主催サイドイベント(以下6(2)参照)にオンラインで参加した。

5.会合の成果:以下を始めとする計14本の決議(resolution)(別紙1参照) 決議「プラスチック汚染を終わらせる:法的拘束力のある国際約束に向けて」(別紙2、3参照)

(1) 本決議では、プラスチックの有用性を認識しつつ、海洋を含む環境におけるプラスチック汚染が地球 規模の 喫緊の課題であること、世界規模で効果的で進歩的な行動を促進が喫緊に必要であること、プラスチック汚染は越境性を有しており海洋環境及びその他環境での対策が必要なこと、またプラスチックのライフサイクル全体を踏まえた対策を講じる必要があるとの認識が共有された。国際約束の作成に向けて、2022年の後半に政府間交渉委員会(Intergovernmental Negotiating Committee、以下「INC」という。)を開始し、2024年末までの作業完了を野心を持って目指すことが決定された。INCでは、国際約束の目的の特定やプラスチックの持続可能な生産と消費の促進(製品設計、環境上適正な廃棄物管理等を含む)、海洋環境におけるプラスチック汚染の削減のための国内外の協調的取組の促進、国別行動計画の策定・実施・更新等について検討することとなった。このほか、各国に対し既存の自主的な行動の継続・強化を呼びかけるとともに、第1回INC会合に際しては、あらゆるステークホルダーに対し開かれた情報・活動の交換を行うためのフォーラムを開催することが決定された。

(2) 閣僚宣言「持続可能な開発目標の達成に向けた自然のための行動強化」(別紙4,5参照)。

(3) 次回会合に関する決定

次回第6回国連環境総会(UNEA6)は、2024年2月26日~同年3月1日に、ケニア・ナイロビで開催することが決定された。

6.我が国の貢献・発信

(1) 決議の採択への貢献

海洋プラスチック汚染対策に関する決議の原案となる決議案を提案し、別途同一テーマについてペルー及びルワンダによる提案も踏まえた、UNEAでの議論のベースとなる決議案の作成と、その採択に向けた交渉に、今次UNEA5.2に至るまでの事前協議を含め、積極的に貢献した。また、「ポスト2020生物多様性枠組」の合意に向けた我が国の考えを発信した。

(2) 循環経済・資源効率性に関するサイドイベント:

山口環境大臣は、環境省が主催した「循環経済及び資源効率性に関するグローバルアライアンス第二回閣僚級会合」において開会挨拶を行い、自然環境保全の対策強化や脱炭素を実現するために循環経済への移行を加速化する必要があることや、日本の循環経済における最新の取組を述べた。

 Global Alliance on Circular Economy and Resource Efficiency (GACERE)

※ 別紙は、現地時間3月2日(水)夜の閉会セッションに提出されたものをもとに添付又は作成しています。決議等は同セッションにおいて異論なく採択されたものですが、採択後の決議等の最終版との比較は行っていないため、修辞上の変更はあり得るものです。決議最終版の原文は、追って、以下に掲載予定(2022年3月3日12:00現在、未掲載)です。

https://www.unep.org/environmentassembly/unea-5.2/outcomes-resumed-session-unea-5-unea-5.2

添付資料

連絡先

環境省地球環境局国際連携課

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8243
  • 課長大井 通博(内線 5150)
  • 課長補佐尼子 直輝(内線 5151)
  • 課長補佐中原 一成(内線 5152)
  • 環境専門調査員菅藤 亮輔(内線 5160)

 

引用:https://www.env.go.jp/press/110635.html