令和2年度教職員等環境教育・学習推進リーダー育成研修の開催について~SDGs達成に向けた教育推進リーダー育成のための環境教育・ESD実践講座~
1 研修の趣旨
環境教育は、「持続可能な社会の構築」を目指して、学校、地域、家庭等のあらゆる場において行われるものです。
私たちは、環境・経済・社会に関わる複合的な危機や様々な課題に直面しており、環境教育において、持続可能な社会の構築に向けた多様な視点からの取組が求められています。国内外での潮流や、複雑化する環境・経済・社会の課題の統合的な解決に向けて、環境教育の取組においても、これまで以上にESD(持続可能な開発のための教育)の実践を通して、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向かう意欲と実践力・行動力を育成していく必要があります。
学校においては、新学習指導要領に基づき、持続可能な社会の創り手となることが期待される子供に、生きる力を育むに当たって、主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の実現に向けた授業改善を図り、自然環境や資源の有限性等の中で持続可能な社会をつくる等の資質・能力を教科等横断的な視点で育成するとともに、それらを通して、教育課程に基づき組織的かつ計画的に各学校の教育活動の質の向上を図ること(カリキュラム・マネジメント)が求められています。
地域においては、環境教育等促進法の基本方針で、持続可能な社会づくりに主体的に参加する意欲を育むための「体験活動」を取り入れた環境教育プログラムが重要視されています。こうした「体験活動」の意義を踏まえて、地域や民間企業の「体験の機会の場」を「地域や国を越えた交流の拠点」と位置付け、「地域循環共生圏」の創造に寄与していきます。体験活動は、学校教育だけでなく、企業等の社員教育や、地域住民への普及啓発等にも有効です。
本研修は、これらを踏まえ、持続可能な社会の構築を目指し、さらにSDGsという世界共有の未来の価値を相互に磨き合う協働・共創を通して、学校や地域における質の高い環境教育・ESDを実践・推進するリーダーとなる人材を育成していくことを目的に開催します。
2 研修の内容
本研修では、学校におけるカリキュラム・マネジメント等の実践力向上を目指すカリキュラム・デザイン・コースと、環境教育における体験活動の実践力向上を目指すプログラム・デザイン・コースを設けました。
①カリキュラム・デザイン・コース
学校で取り組む環境教育、ESD、SDGsへの理解を深めつつ、主として教職員のカリキュラム・マネジメントの実践力やホールスクール・アプローチの向上を目指した、講義と具体的な演習を組み合わせて行います。本年度は、以下の2形態で実施します。
■ 集合型研修(オンライン開催)
環境教育のカリキュラムをデザインする力を養うことができるよう、ESD・SDGs・環境教育の理解を深める講義と教科等横断的な環境教育の年間指導計画表の作成等の演習を校種別・発達段階別にグループ分けして行います。
●日程
【講義】
令和2年11月29日(日)14:00~16:30
※講義のみの参加も可
※オンタイムで御参加できない方には申込者に限り、後日、録画動画を配信いたします。
【グループワーク(定員各回25名)】
義務教育:令和2年12月20日(日) 9:30~12:30 (※人数により14:00~17:00の回を追加)
中高一貫・高校:令和2年12月27日(日) 9:30~12:30 (※人数により14:00~17:00の回を追加)
●対象:教職員等の学校関係者
(昨年の集合型研修の様子)
■ 講師派遣型研修(計8か所・先着順・実施期間10~2月)
学校、教育委員会、地方公共団体等、講師派遣を希望する団体のニーズに沿う形で、研修の日程・内容等を調整し、講義やワークショップによる研修を行います。ホールスクール・アプローチの向上にもつなげることができます。
●日程・内容:現場のニーズに沿う形で調整のため以下のメール等にて要相談
【E-mail】esd-kenshyu@jeef.or.jp
●対象:学校、教育委員会、地方公共団体等(それ以外の方は応相談)
●条件:参加者数は、原則15名以上とし、新型コロナウィルス対策を講じること
●本研修の活用例(これまでの活用例から。)
・学校全体での取組を推進するための学校での研修会や勉強会
・地域単位で環境教育やESDを推進するための教育委員会等主催の研修会や複数の学校同士による合同研修会
・地域が連携した環境教育を推進するための教職員、行政職員、地域の環境教育関係者等を対象とした
地方公共団体や教育委員会主催の研修会
※講師派遣に伴う費用(交通費、宿泊費等)、参加者への資料送付に係る費用は、
運営事務局で負担いたします。
■講師について(五十音順)
石田 好広 氏 目白大学人間学部児童教育学科教授
小澤 紀美子 氏 東京学芸大学名誉教授
關口 寿也 氏 東京都多摩市立南鶴牧小学校校長
棚橋 乾 氏 東京都多摩市立連光寺小学校校長
松井 孝夫 氏 群馬県立中央中等教育学校教諭 他
(昨年の講師派遣型研修の様子)
◆ プログラム・デザイン・コース
環境教育等促進法に基づき、体験型環境教育の質の向上や専門的な人材育成を目的に設立した「体験の機会の場」研究機構と連携して行います。持続可能な社会を構築するための取組と環境教育・ESDとの関係を、五感を使って体験し、多様な主体と共感を分かち合いながら、体験活動を企画・実践するための視点や双方向型のコミュニケーションについて学びます。
●対象:NPO/NGO、民間企業、行政関係者、学校教職員、大学生・大学院生等
環境教育や体験活動、地域づくりに関心のある方
■研修の内容・日程・場所等
・「地域と共に築く循環型社会」~地域の資源を生かした環境教育
【日程】令和2年11月11日(水) 【場所】(株)相愛(高知県高知市)
・「自然との共生を目指す」~清里高原での環境教育
【日程】令和2年11月17日(火) 【場所】(公財)キープ協会(山梨県北杜市)
・「”森の中の工場”での環境教育」~環境と経済の共存
【日程】令和2年12月8日(火)【場所】サンデン・ビジネスアソシエイト(株)(群馬県前橋市)
・「企業が里山保全に取り組む」~里山保全から見た人と社会との関わり
【日程】令和3年1月15日(金) 【場所】石坂産業(株)(埼玉県入間郡三芳町)
・「ダチョウへの給餌体験を通して学ぶ食品ロスとリサイクル」
【日程】令和3年1月22日(金) 【場所】(株)中特ホールディングス(山口県周南市)
・「地域・学校・行政と連携した環境教育活動」
【日程】令和3年2月12日(金) 【場所】(株)オガワエコノス(広島県府中市)
※詳細は事務局のWebサイトにてご確認ください。
※各回、近隣の主要な駅から送迎バスを用意する予定です。
(昨年のプログラム・デザイン・コース研修の様子)
3 申込方法
<オンライン申込み>
運営事務局のWebサイトにある「お申込フォーム」に必要事項を御記入の上、送信してください。 (※講師派遣型研修のみ、お問合せフォームから御相談ください。)
https://www.jeef.or.jp/activities/esd_teacher/
※オンライン申込みができない、うまくいかない場合は、
<FAXによる申込み>
所定の「申込用紙」に必要事項を御記入の上、研修事務局までFAXにてお申込みください。
FAX :03-5834-2898
「申込用紙」は運営事務局のWebサイトからダウンロードができます。
<申込期限>
●カリキュラム・デザイン・コース 集合型研修:令和2年11月22日(日)
●プログラム・デザイン・コース:各研修開催日の1週間前まで
※ 先着順での受付とし、定員に達し次第、募集を締め切ります。受講の可否については、後日メールにてお知らせいたします。
<研修受講前の準備について>
カリキュラム・デザイン・コースは、参加を希望される皆さまの取組の参考のため、また多少の予習をしていただくため、事前に御記入いただきたい用紙がございます。提出いただいた事前課題は参加者全員で共有します。詳細については、お申込み後に送付する「研修のしおり」を御参照ください。
<その他>
●受講料は無料です。研修会場、集合場所までの交通費や昼食、宿泊費等は自己負担となります。
●参加者には後日、本研修のフォローアップのため、本研修で得た学びをどのように活用されたか等についてお聞きいたします。(実践事例などがあれば、本研修Webサイト、環境省Webサイト、各種研修等を通じて、取組紹介をさせていただく場合があります。)
【研修に関してのお問合せ】
研修運営事務局:公益社団法人 日本環境教育フォーラム(担当:金久保優子)
URL:https://www.jeef.or.jp/activities/esd_teacher/
TEL:03-5834-2897(月・水曜11:00~16:00)
FAX:03-5834-2898
添付資料
連絡先
環境省大臣官房総合政策課環境教育推進室
- 代表03-3581-3351
- 直通03-5521-8231
- 室長三木 清香(内線 6240)
- 室長補佐高橋 知哉(内線 6272)
- 担当河地 謙典(内線 6267)