海洋プラスチックごみの実態に関する日中共同調査の結果について
令和元年5月に開催された第11回日中高級事務レベル海洋協議において、海洋ごみ共同調査を本年秋中国で実施し、この分野における交流・協力を更に推進することで一致しました。これに基づき、専門家による共同調査を実施しました。
調査は黄海で実施し、中国の調査手法を用いて漂流及び海底のマイクロプラスチックの採取を行いました。また、日中の調査活動について情報共有を行うとともに、調査手法についての意見交換を行い、調査手法の調和が重要であることを共有しました。
調査は黄海で実施し、中国の調査手法を用いて漂流及び海底のマイクロプラスチックの採取を行いました。また、日中の調査活動について情報共有を行うとともに、調査手法についての意見交換を行い、調査手法の調和が重要であることを共有しました。
1.日時
令和元年10月21日(月)(引き続き、22日~23日にセミナー等を開催)
2.場所
黄海(大連市西側沿岸域)
3.調査項目
漂流マイクロプラスチック(3地点)
海底マイクロプラスチック(2地点)
4.参加者
日本:東京海洋大学 内田 圭一 准教授 ほか 計2名
中国:国家海洋環境観測センター 王莹 准研究員 ほか 計4名
※22日~23日には国家海洋環境観測センター、東中国師範大学でセミナー等を開催
5.結果の概要
(1)漂流マイクロプラスチックの採取方法は、日本と大きな違いはなかった。中国では、サンプリングネットについて波が高い状況においても安定する工夫がなされていました。一方、中国では研究機関によって異なるサンプリングネットが用いられているとのことであった。
(2)漂流マイクロプラスチックの個数密度算出方法について、意見交換を行ったところ、その方法が日中で異なる可能性が示唆された。
(3)漂流ごみの調査方法について意見交換を行ったところ、日本では目視による調査を行っているのに対し、中国ではそれに加えネットサンプリングの結果を用いており、調査方法が異なることがわかった。
(4)東中国師範大学では分析機器を取り揃え、世界各国の研究者が利用しているとのことであった。また、東南アジアから多くの研修を受け入れているとのことであった。
(5)専門家同士の意見交換によって、今後、調査手法を調和することが重要であること、そのために引き続き情報交換を行っていることが重要であることが共有された。
添付資料
連絡先
環境省水・大気環境局水環境課海洋環境室
- 代表03-3581-3351
- 直通03-5521-9025
- 室長中里 靖(内線 6630)
- 室長補佐安陪 達哉(内線 6634)
- 担当金子 紋子(内線 6638)