国連と「きかんしゃトーマスとなかまたち」-「持続可能な開発目標:SDGs」を子どもたちに紹介するための共同企画に着手
ニューヨーク、2018年9月7日-国連とマテル社(米国)はきょう、国連本部で、幼児向けアニメシリーズ「きかんしゃトーマス」を通じ、未就学児に持続可能な開発目標(SDGs)を紹介する共同企画を発表しました。
この協力を通じ、17のSDGsのうち5つの目標が「きかんしゃトーマス」新シリーズ26話のうち9話に盛り込まれることになります。新シリーズの放映はきょう、米国の有料チャンネルNick Jr.を皮切りに、今後全世界に拡大される予定です。具体的に、番組に取り込まれるのは目標4「質の高い教育をみんなに」、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」、目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標12「つくる責任 つかう責任」、目標15「陸の豊かさも守ろう」の5つです。
今回の協力に併せて、新たに設けられたウェブサイトAllAboardForGlobalGoals.comでも、幼児向けの短編動画や保護者向けのヒント、双方向活動が利用できるようになりました。きょう英語で発足したこのサイトは今後、他の言語でも使えるようになる予定です。番組で紹介される5つのSDGsに加え、ウェブサイトには目標6「安全な水とトイレを世界中に」を特集するコンテンツもあります。短編動画と保護者向け資料の意図は、全世界の未就学児が持続可能性についてより多くを学び、家庭でも親子の間で有意義な対話を始めるための手助けをすることにあります。
今回のプロジェクトでマテル社との協力を主導したマーヘル・ナセル国連広報局アウトリーチ部長は、次のように語っています。「SDGsを世界に広め、あらゆる年齢層でその認識を高めようとする取り組みの中で、『きかんしゃトーマス』は子どもたちだけでなく、その保護者も自然に楽しめる最適な選択肢でした。SDGsは『きかんしゃトーマス』が、貧困に終止符を打ち、女児と男児に同じ機会を与えながら、もちろん地球も守ってゆくためのグローバルな取り組みに参加することの重要性を子どもたちに伝えるうえで完璧なツールとなりました」
また、マテル社のリチャード・ディクソン社長は、次のように述べました。「共感や協力、友情を一番大事にするトーマスは、以前よりもさらにその妥当性を増しています。それはまた、SDGsにも謳われているとおり、一生の中で最も重要なグローバルな価値を子どもたちに教えるうえで、極めて効果的な方法でもあります。トーマスと国連以上に適切なパートナーシップは想像できません。最も献身的で目的意識の強い人々、組織、そしてブランドは、より良い世界をつくるための協力の価値を認識しており、決して独力で事を進めることがないからです。それこそが国連の存在理由であり、トーマスが70年以上かけて学んできた一番大事な教訓でもあります」
今回の協力のきっかけとなったのは、2017年1月から、国連広報局アウトリーチ部が開催してきた一連の作家ワークショップでした。過去20カ月にわたり、国連は「きかんしゃトーマス」制作チームと密接に連携し、国際農業開発基金(IFAD)、国連児童基金(UNICEF)、国連開発計画(UNDP)、ジェンダー平等と女性エンパワーメントのための国連機関(UN Women)、国連環境計画(UN Environment)など、いくつかの国連機関の支援も受けながら、SDGsを題材とするコンテンツの開発と調整を行ってきました。
17の持続可能な開発目標(SDGs)は2015年9月、世界のリーダーが国連本部で開催された歴史的な「持続可能な開発サミット」で採択したものです。健康からジェンダーの平等、教育に至るまで、すべての課題を網羅するSDGsは全世界で、あらゆる形態の貧困に終止符を打ち、不平等と闘い、気候変動に対処しつつ、誰ひとり取り残さないようにするための取り組みを結集させることになるでしょう。SDGsについて詳しくは、https://www.un.org/sustainabledevelopment/sustainable-development-goals/ をご覧ください。日本語はこちらhttp://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
「きかんしゃトーマス」は今から70年以上前に誕生しました。現在、未就学児に人気のこのアニメシリーズは、全世界160の国と地域の家族が、さまざまなタッチポイントやフォーマットを通じ、55カ国語で視聴しています。その中には500本を超えるオリジナルTV番組、12本の長編映画のほか、アプリや玩具、消費者製品、出版、実写など、多くの形態が含まれています。
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引用:http://www.unic.or.jp/news_press/info/30119/