対話の場づくりと協働

ひろえば街が好きになる運動(日本たばこ産業)

●コンセプト
 『多 くの方々にゴミを拾うという実体験を通して、環境美化への思い、ポイ捨ての抑止やマナーの大切さを実感して頂くことを目的としています。この活動を通じて 「“ひろう”という体験を通して、“すてない”気持ちを育てたい」「地球環境のためにゴミを“出さない”気持ちを促したい」というのがJTの願いです。』 (JT広報資料)とあるように、この活動のねらいは、単にゴミを拾う活動をするということではなく、捨てない気持ち、ゴミを減らす気持ちを育てるというところにある。
 
●概要
 活動は全国各地で行われている。イベント会場の一角に、ゴミ袋やトングを貸し出す 「ひろ街」のテントがあり、来場者はそこで一式を借り、会場内やその周辺でのイベントに参加しながら、“ゴミが落ちていたら”拾う。決してごみ拾いのため に会場を回ってもらうということではない。帰り際に、再度テントに立ち寄り、拾ったゴミを参加者自身で分別してもらう。 参加者は、イベントを楽しみつつ も自然に“会場に落ちているゴミ”に注目してしまう。綺麗な会場でも、意外と落ちている。タバコの吸い殻や、紙くず、空き缶等々。普段気づかない街の様子 に気づく瞬間が、この活動には必ずある。
 
●パートナーシップ
 北海道では、さっぽろ雪まつりが有名だが、 このようなイベントの主催者や「環境」をキーワードに活動している自治体・企業・団体・大学などとパートナーシップを組み活動は展開されている。ブースで 何かを伝えるというだけではなく、会場を中心とした“地域”に対して働きかけるには、イベント主催者の理解なくして実現することができない。環境へのメッ セージを伝えたい主催者と、JTの想いが合致した結果、相乗効果で、両者の取り組みに厚みが増す。
 一方で参加者も、一人一人がゴミを拾うことで、それ見ている周りの人に捨てない気持ちを伝えている。「捨てない気持ち」のリレーの担い手として、多くの人のつながりが自然と生まれている格好だ。
 
●活動の展開
 前述の札幌雪まつりをはじめ、小樽の潮まつり、函館エコフェスタ、等で行われている。2007年9月8日現在では、全国で438,201人、744団体が参加し、219.1tのゴミが集められた。その活動の輪は今後も増えていくだろう。
 「捨てない気持ち」のリレーがどこまでつながっていくか、活動は続く。
 
●詳細
 ひろえば街が好きになる運動
 http://hiromachi.jp

( パートナーシップ事例 )

ひろえば街が好きになる運動(日本たばこ産業)