対話の場づくりと協働

江別市における環境教育の取組

江別市では、平成21年度より緊急雇用創出推進事業を利用して、市内の児童センターを中心に「夏休み出前環境学校」という事業を展開しています。内容は、(財)北海道環境財団が行う 「地球温暖化ふせぎ隊」プログラムを利用したもので、研修を受けオリジナルのプログラムを考案した新規雇用職員が、夏休み前後に江別市内の児童センターに訪問し、プログラムの実施をしているものです。


1年目には、地球温暖化の現状や身近な暮らしとのつながりをゲーム感覚で学ぶこと、そして「ものを大切にする心」を養い、未来の地球をイメージして植物を自由に描いてもらうプログラムを実施しました。2年目の平成22年度には、また新たに採用された職員により、ごみの分別やリサイクルと温暖化の関係を ゲームやクイズで学んだほか、水を大切にすることでエネルギーも抑えられることを学びました。

水辺の自然塾1  児童センターのほか、公民館や大型スーパーなどでも、出前環境学校を行い、1年目、2年目を通じて、延べ1900名を超える児童にプログラムを実施しました。江別市環境課としては、多くの児童に啓発することができる格好の機会であり、児童の満足度も高い大変効果的なプログラムであると感じています。この事業は、平成23年度にも行う予定です。

 その他、平成21年度から、「夏休み環境学校 水辺の自然塾」とい う事業も実施しています。夏休みを利用して、水辺の自然に触れ、自然の豊かさを体験し、自然保護の大切さを考える心を育てることを目的に、市内の企業(青木工業(株)らいただいた寄付金をもとに実施しています。平成21年度は、28名の児童が参加して、市内にある早苗別川にて川に生息する生物の観察や、道立自然公園野幌森林公園内の大沢の池にてボートを浮かべて漕ぐ体験をしました。子どもたちからは、「いろんな種類の魚を観察できてよかった」、「初めて川流れができた」、「ボートをこぐのは大変だったけど、楽しかった」などの感想が寄せられました。平成22年度も同様の内容での開催を予定して、前年を上回る39名からの申込みがありましたが、前日からの豪雨により中止となってしまいました。3ヵ年の事業として計画しているため、平成24年度まで実施する予定です。

 

水辺の自然塾2  他にも、小中学校の総合学習における環境教育を支援するため、様々なメニューを用意しています。講師が学校に出向いて行うものとしては、日本リサイクルネットワークによる「ごみ減量体験講座(買い物ゲーム)」、市内に工場のある京セラキンセキ北海道(株)による太陽電池に関する出前授業、酪農学園大学学 生による空中写真出前授業(30数年前と現在の巨大な全市航空写真2枚を使って自然環境の変化を読み取るもの)があります。また、「えべつ環境ハンドブック」(地球温暖化編、自然環境編、ごみ・リサイクル編の3分冊)を作成して、希望する学校に副読本として配布しています。

 江別市環境課では、今後もニーズにあった環境学習を提供し、子どもたちが環境にやさしい行動をとるための手助けをしていきたいと考えています。

                    (協力:江別市環境課)