北海道地方ESD活動支援センター

【参加してきました(講師)】サステナビリティ円卓会議~SDGsを地域でどう生かす?~

2015年2月26日(木)、一般社団法人環境パートナーシップ会議(EPC)が地球環境パートナーシッププラザ(東京都)で開催した「サステナビリティ円卓会議~SDGsを地域でどう生かす?~」に講師として呼んでいただきました。

SDGsが今年9月に発表された後に国内対応が見込まれる時機を見込んで、持続可能な地域づくりに市民社会がどのようなアクションを取っていけばよいかを、関係する主体を集めて方向性、手法について議論しました。
EPO北海道からは、今年度SDGsに関する学習会を開催しましたので、その様子や今後の展開などについてお話させていただきました。

※参考:【開催報告】第1回ESD担い手ミーティング「ポスト2015開発アジェンダ勉強会~国際的な動きから、持続可能な北海道を考える~」

また、四国におけるSDGsに関わる取り組みについても発表や環境省の担当者の方から今後の計画予定について報告がなされました。
当日のディスカッションの様子を簡単ですがご報告いたします。

プログラム

1)開会 2)SDGs策定プロセス関連報告 環境省国際連携課 水嶋 周一 さん SDGs/ポスト2015開発アジェンダと環境省の取り組み~国内での実施と国際的な実施促進への貢献~ 3)地域学習会についての報告と進捗 スピーカー 北海道:有坂 美紀(EPO北海道) 四国:谷川 徹さん  (四国生物多様性ネットワーク) 4)ディスカッション(コーディネーター EPC星野智子)

ディスカッション内容

Iさん:Global Agendaを作る立場にない日本では関心がない。欧米は作る立場。関心が無い人に知らせるのは難しい。 Hさん:ターゲットをどこに置くか。与えられたものを日本化させる能力は日本にある。日本特有の問題や得意分野にターゲットを絞ること、戦略を持つこと Aさん:政治をNGOが動かせるか。政治家と話す。その時に環境の話だけではなく、経済の話などを含める。広くいろんな場所でやっても意味が薄い。1つでも集中的にSDGsのモデル地域をつくるのはどうか?地域に根差し、分かりやすく、ためになる、SDGsにすればいい。 水嶋さん:SDGsを進めていく主体として環境省があると思っている。環境の部分がかなり多い。SDGsという観点で他省庁とも連携していく必要があると考えている。 Iさん:外務省は決まったら終わり。どう国内の行動に移行していくのか。オープン・ワーキング・グループ(OWG)の議論は途上国が中心に進められてきた。新興国はエネルギー等のことで言われたくないことがある。先進国は基本的にお金を出す側で、興味がない。優先順位を上げられるのか不安。国内実施についても環境省だけがやるということになると心もとない。全産業に関わることであり、省庁間連絡会議等をつくってリードしてほしい。全体でSDGsを引っ張る形に。 水嶋さん:国内政策の基盤、予算の前提になるものだと考えている。財務省にその認識を持ってもらうことからはじめなくてはいけいない。他省庁についても自分事にしてもらえるように働きかける。施策としては環境省に関係が深いが、とりまとめとして総務省や内閣官房に役割を担ってもらう部分もあると思う。 Sさん:働きかけと地域モデルづくりが必要だと思う。マルチステークホルダーでベストプラクティスを地域レベルで作っていく必要がある。それを世界中で相互共有していくことが重要。 Fさん:英語の3文字をまず何とかしないと。ごろ合わせでも作って導入しやすくする。普及の点ではカリキュラムがガチガチで学校の先生や教科書にどうもぐりこませるかが重要になってくる。地域社会をつくるための既存の組織、運動団体、新しい動きを巻き込み、戦略的にネットワークを作っていけるか。荒川ハピネス指標などの例もある。 星野さん:自分が当たり前になっている言葉が当たり前ではないという認識を持つことが必要なのかもしれない。 Tさん:意味がある情報を。流すだけではダメ。   引き続き、EPO北海道ではSDGsに関する動きに注目し、勉強会等を適宜開催していきたいと考えております。世界のことはわたしたちのことでもあります。関心をもっていただけると幸いです。(報告者:有坂)