ESDの推進

【ESD】一般財団法人十勝エコロジーパーク財団

 平成27年12月4日(金)、帯広市から車で約30分の音更町にある「北海道立十勝エコロジーパーク」の管理・運営を行っている一般財団法人十勝エコロジーパーク財団の学芸員伊藤 眞實さんにお話を伺いました!

一般財団法人十勝エコロジーパーク財団

 

1. 北海道立十勝エコロジーパークとは

 5つの森「ヤナギの森」「育成の森」「ハルニレ・ヤチダモの森」「ドロヤナギ・ケショウヤナギの森」「カシワの森」と十勝川など森・川・湿原が集まった公園です。キャンプ場やピクニック広場などがあり、市民の憩いの場にもなっています。また、一般財団法人十勝エコロジーパーク財団はここをフィールドに自然観察会や自然体験活動等を行っています。

詳細は、プログラム年間予定表(無料)(有料

2. 伊藤さんが心がけていることとは

 自然体験プログラムは、年代別のプログラムではなく、今年からいろいろな年齢の子を混ぜながら行っているとのことです。年上の子ども達は、下の子に合わせることができますし(面倒をみるという役割を持つ)、親子で一緒に参加することで、親子のコミュニケーションの活性化になるとのことです。
また、プログラム中は以下の3つのルールだけを提示して、体験学習は「自分でやること」に意味があるため、手をかけないことを心がけています。
1.伊藤さんを追い越さない
2.友達を押さない
3.大声を出さない

 他にも、お話は3分以内、小さい子であれば30秒以内等と話す対象によって工夫も。
伊藤さんは、子ども達がわからないことがあれば、教えるのではなく、図鑑や辞典で一緒に調べることを心がけているそうです。さらに、「インターネットの普及は便利であるが、過ちも見受けられるので、一つの情報源に頼るのではなく、様々な角度から情報を調べることが大切である」との考えから、1つのことをできるだけいろいろな情報源にあたってみることもアドバイス。
伊藤さん自身も子ども達からいろいろなことを教えてもらっているそうです。

 自然観察会や体験活動の学習依頼は、(学校、保育所、幼稚園、サークル、一般市民等)年間70件、2,600名の利用がありますが、これは、7年かけ利用者の口コミなどで広がっていったようです。
今年で伊藤さんは8年目、「継続は力なり」で様々なことに芽が出てきていますが、「後継者が欲しい」ところだそうです。

 

 体験プログラムでは「3つのルール」「自らが行う」ことや「疑問点を一緒に調べる」ことをとおして、子ども達の自主性や情報リテラシーなど持続可能な地域づくりに欠かせない要素を育む場であることを感じました。
貴重なお話をしていただきました伊藤さん、改め感謝申し上げます。ありがとうございました。