クマ類の出没対応マニュアル
2021.04.06
資料名 | クマ類の出没対応マニュアル |
---|---|
発行機関 | 環境省 |
発行機関(詳細) | 自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室 |
発行年度 | 2021年03月 |
キーワード | クマ類 出没対応 |
ダウンロード | ダウンロードはこちら |
1.目的
クマ類(ツキノワグマ、ヒグマ)は、日本を代表する大型動物であり、森林生態系の重要な構成種です。一方、クマ類による農作物被害、森林被害、畜産被害、人身被害など、人とクマ類のあつれきが問題となっており、環境省では2007 年に「クマ類出没対応マニュアル」を作成するなどしてきました。しかし、近年、人里へのクマ類の大量出没による人身被害が増加しており、人とクマ類のあつれきは一層深刻な状況となっています。このため、環境省では、このような現状を改善することを目的として、これまでに蓄積されてきたデータを踏まえ、14 年振りにマニュアルを改定しました。
2.主な改定ポイント
(1)人身被害に関する新項目などの追加
近年の傾向である市街地出没について、その対応や事例を追加しました。
(2)出没対応事例の追加
各地方自治体が取り組んできたクマ類の出没対応の事例について追加しました。
(3)関連データの更新
これまでに蓄積された人身被害等に関する統計から、大量出没の発生状況や人の生活圏での事故等に関する情報について追加・更新しました。
3.本マニュアルの構成及び概要
・本マニュアルでは、主に地方自治体の担当者を対象に、人とクマ類のすみ分けを進めるための対策や出没した際の対応の要点や事例をとりまとめました。なお、クマ類に遭遇した際にとるべき行動など、地方自治体担当者以外の方にも参考となる情報も記載しています。
・本マニュアルは、全5章から構成されています。各章の概要は、以下のとおりです。
【I. 出没に備える】
・人の生活圏とクマ類の生息域を区分(ゾーニング)することによるすみ分けを図ることの重要性のほか、出没に備えた連絡体制の構築や出没状況に応じた対応方針の事前作成、研修や想定訓練による継続的な人員配置について解説しています。
・誘引物や環境対策の実施による人の生活圏への出没防止対策、人身被害を防止するためのクマ類との遭遇回避対策、 堅果類(ドングリ等)の豊凶調査に基づく大量出没予測、住民向けの学習会の開催等について解説しています。
【II. 出没時の対応】
・ クマ類が出没した際の対応方法を解説しています。
・ 市街地等での銃の使用や人身被害発生時の対応、捕獲・放獣作業の注意点等について解説しています。
【III. クマ類に遭遇した際にとるべき行動】
・クマと遭遇した際にとるべき行動を解説しています。近年、人里へのクマ類の大量出没による人身被害が増加しており、人とクマ類のあつれきは一層深刻な状況となっています。このため、環境省では、このような現状を改善することを目的として、これまでに蓄積されてきたデータを踏まえ、14 年振りに「クマ類の出没対応マニュアル」を改定しましたので、お知らせします。
<参考>
【IV. クマ類の生態と現状】
・クマの生態や人身被害等に関する統計から、大量出没等の要因について解説しています。
【Ⅴ. クマ類の錯誤捕獲によるリスクとその対策】
・クマ類が錯誤捕獲された場合のリスクと錯誤捕獲を防止するための対策等について解説しています。