地球環境基金との連携事業

【開催報告】地球環境基金 助成金説明会 in 帯広

 平成27年12月3日(木)帯広市民文化ホールにおいて、(独)環境再生保全機構地球環境基金が主催の助成金説明会が開催されました。帯広市で初開催となった説明会では、帯広市内外から19名の方にご参加いただきました。ありがとうございました。
簡単ではございますが、当日の様子をご報告します。地球環境基金の助成金申請を検討中の皆さまのご参考になれば幸いです。

(独)環境再生保全機構地球環境基金 

地球環境基金 助成金 募集期間
平成27年12月18日(金)~平成28年1月13日(水)(必着)持込は午後6時迄

要望書の様式はこちら
 

1. 第1部 平成28年度地球環境基金のご紹介

 地球環境基金の概要から各助成金メニュー、要望書の書き方のポイントについてご紹介いただきました。審査員は、審査の観点(募集案内の22ページ)をみるので、要望書の提出前に審査の観点からみて、要望書の内容を再確認するといいというアドバイスもありました。

昨年度からの変更点

  • 特別助成(東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けた市民による環境保全活動)の実施
  • 若手プロジェクトリーダーの応募要件を社会人経験5年未満から、「NPO経験5年未満」に変更
  • 政策提言活動に対する審査方針の追加
  • 新規要望書の様式の修正
  • 活動分野の選択について、活動分野がまたがる場合は、最も比重の高い分野を選択するよう修正
  • 平成28年度も引き続き「つり環境ビジョン助成」を実施

 

要望申請書の書き方~地球環境基金からの6つのアドバイス~

  1. 団体の活動規模にあった申請をしよう!:背伸びをした要望は禁物
  2. 要望書のタイトルを工夫しよう!:タイトルが審査関係者に与えるイメージは意外に大きい
  3. 活動計画がきちんと立てられているか!:計画は重要、各月ごとで年間何をするか審査関係者に納得させる
  4. 活動の要望額は、ある程度の仮説に基づいたものか!:だいたいの予算計上は、積算根拠に違和感を覚えます
  5. 要望活動をすると環境の何が変化するのか!:活動をすると、誰に対し、何をすると、環境のどのような変化をもたらすのか
  6. できるだけ数字を用いて、変化と目標達成の可視化を!:アウトプット、アウトカムは必ず数字を使おう!

 

 

2. 第2部 活動計画の立て方について

 どの助成金申請にも応用が可能となるように、活動内容のロジックな考え方についてご紹介いただきました。説明会では、ワークシート(右図)を利用し、参加者自身の活動を振り返る時間となりました。
ワークシートにも記載している言葉「アウトプット」「アウトカム」。アウトプットは、「何を何回行ったか」、アウトカムは、アウトプットによって「どのような変化が得られるのか」と考えるとよいとのことです。

活動計画を立てる際のポイント

  • やりたいことを書くのでなく、何を実現したいのかを考えることが大事。
  • どれくらいやるかによって実現できることが変わってくる。=目標が変わってくる。
  • 何を実現したいのかよく団体内で合意してください。(要望書は団体名で提出するため)
  • 自分たちだけで実現できない場合は、連携して活動に取り組むことも考えてはいかがでしょう。

 

3. ご参考までに、説明会時の質疑応答について掲載します

第1部 平成28年度地球環境基金のご紹介

Q1. 2007年か8年に受けたことがあるのだが、今回出す時は新規でいいのか?
A1. 新規である。今年助成金を受けている団体は継続になるが、そうではないのならすべて新規になる。

Q2. 活動実績が1年や3年というのが出てきたが、それはどの時点を基準にするのか。申請時点か。
A2. 応募締切日(1月13日)を基準日とする。入門助成の「活動実績が10年以内」も1月13日の時点で10年以内となる。また、要望する団体としての実績になるので、法人格の取得時点には関係なく実績の年数として織り込んでよい。Aという団体で実績を積んで、Bという団体で申請をする場合は、Bという団体の実績を問うことになる。

Q3. 「予算計上は積算根拠に違和感を覚えます」とスライドにある。申請書に費用を書くのはもちろんだが、積算根拠の資料をあわせてつけていくイメージか。すべてにおいて積算根拠をつける必要はなく、あまりにも突飛なものにはつけるとよいということか。
A3. たとえば、カメラ100万円といわれると驚くが、ある機能に特化したカメラでないと活動できない(ゆえに100万円かかる)という場合がある。それを要望する場合は、見積書等が判断材料となる。事情が分からないまま予算を積まれると「そんなにいるのか」と考えてしまう。要望額に近しい金額が活動には必要と思うので、「これは特殊なものか」と思うものには根拠の資料があると通りやすいだろう。

Q4. 販売を目的とした書籍の印刷費や執筆料は対象になるのか。
A5. ならない。しかし、助成金を受けている年は販売を目的とした書籍を作成することはできない。ただし、活動が終わった翌年以降は、助成金を受けている年に作ったものを販売してもよい。助成金をもらっている間は無料配布となる(お金をもらっているのにそれを販売するのは、お金の出所が不透明になるため)。そのための原稿執筆謝金は認められている。助成金が終了した後に増刷して自分で売りたいという場合は、権利は団体にあるのでよしとしている。

Q5. 関連活動実績の「関連しているかどうか」の基準はあるのか
A5. 審査の過程で専門の委員が見る視点になる。申請する皆さんが「これは関連している」と思うものは書けるだけ書いた方がよい。

Q6. 助成金採択率40%は、継続を含むということであった。すると、新規の採択率はどの程度か。また、いったん採択されると継続で採択されやすいということでよいのか。
A6. 今年は要望件数が432件で、採択された207団体のうち104件が新規案件。純粋な新規採択率は31%となる。継続については、よほどのズレや事故、不正がないかぎり採択される。

第2部 活動計画の立て方について

Q7. 自然環境を考える時に、生物多様性など答えの出ない大きなもので申請したい時は、そういう大きい目標よりも、小さな目標、助成期間である程度答えの出やすいところで落とし込んでいった方がいいのか。数字というのは活動で得たデータなどでよいのか。
A7. あくまで計画なので、「こういう風になったらいい」という像は大きくてもよい。しかし、皆さんが実際にやろうとしている活動はもう少し、鮮明である必要がある。大きく出すぎると「本当にできるのか」と思われてしまう。そこは身の丈にあった内容で考えていただき、「それをやったことで変わるであろう何か」というところを、今想定される範囲で構わないので書いていただけたらと思う。数字で表せないこともあると思うので、数字でかけないところは書けないでよい。が、数字があると強いとはいえる。ビフォー・アフターを示すのは数字である必要はないが、数字が一番分かりやすい。

要望書は平成28年1月13日(水)必着です。地球環境基金は神奈川県川崎市にありますので、北海道から郵送でお送りする場合は、天候状況を考え時間に余裕を持った要望書をご提出ください。
なお、EPO北海道にも募集案内がありますので、お手に取ってご覧になりたい方は、EPO北海道にご連絡ください。