行政情報

「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する政令(案)」 に対する意見募集(パブリックコメント)について(国内希少野生動植物種の指定及び解除)(締切 8/3)

環境省では、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」に基づいて、絶滅のおそれのある野生動植物種を「国内希少野生動植物種*1)」に指定し、個体の捕獲、譲渡し等を原則禁止するとともに、必要に応じ生息地等保護区の指定や保護増殖事業を実施することにより、種の保存を図っています。
今般、国内希少野生動植物種の指定(3種)及び解除(1種)を行うため、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する政令(案)」を取りまとめました。
本政令案による改正内容について、国民の皆様から広くご意見をお聞きするため、本日から8月3日(木)までの間、郵送、ファックス及び電子メールにより、ご意見を募集いたします。

*1)国内希少野生動植物種:我が国に生息・生育する絶滅のおそれのある野生動植物の種であって、政令で定めるもの。捕獲・採取、譲渡し等が原則禁止となる。現在ヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコ等208種の動植物を指定。

 

1.改正内容(概要)

1-1.国内希少野生動植物種の指定

 環境省では、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づき、我が国において絶滅のおそれのある野生動植物種を「国内希少野生動植物種」として同法施行令に基づき指定し、個体の捕獲、譲渡し等を原則禁止するとともに、必要に応じ生息地等保護区の指定や保護増殖事業を実施することにより、種の保存を図っています。

 この国内希少野生動植物種の指定は、環境省が実施する生息状況調査によりその指定に必要な生息情報が把握できた種のうち、指定要件(※)を満たすものについて行っています。

 今般、以下の鳥類3種(各種の詳細については別添資料①を参照)について、新たに国内希少野生動植物種として政令により指定するとともに、当該種の卵は採取等の対象となるおそれがあることから採取等規制の対象としようと考えております。

 

 1 ) Eurynorhynchus pygmeus(ヘラシギ)

 2 ) Circus spilonotus spilonotus(チュウヒ)

 3 ) Emberiza aureola ornata(シマアオジ)

 

1-2.国内希少野生動植物種の指定解除

 平成5年に国内希少野生動植物種に指定されたAccipiter gentilis fujiyamae(オオタカ)については、平成17年の生息状況調査から個体数の増大が確認されたこと等を受け、「第3次レッドリスト(平成18年公表)」より準絶滅危惧と評価されており、それ以降も個体の安定的な生息が継続されていることから、本種の生息状況は国内希少野生動植物種の指定要件(※)に該当しなくなったものと認められるため、平成25年度から指定解除に向けた検討を進めてまいりました(種の詳細については別添資料①を参照)。

 指定解除の検討に当たり、これまで開催したシンポジウムや意見交換会等において様々な意見が出されたため、本種に係る指定解除後の対応を検討した上で(別添資料②)、今般、国内希少野生動植物種の指定を解除しようとするものです。なお、当該意見に対する環境省の考え方を別添資料③に整理しています。

 

2.意見の募集

 上記の改正内容について、広く国民の皆様のご意見を募集いたします。ご意見のある方は、別紙の「意見募集要項」に沿って、ご提出ください。

 皆様からのご意見は国内希少野生動植物種の指定及び解除に当たっての参考とさせていただきます。

ただし、ご意見に対しての個別の回答はいたしかねますのであらかじめご了承ください。

 

(※)国内希少野生動植物種及び特定国内希少野生動植物種の指定基準

希少野生動植物種保存基本方針(平成4年総理府告示第24号)(抄)

第二 希少野生動植物種の選定に関する基本的な事項

1 国内希少野生動植物種

(1)国内希少野生動植物種については、その本邦における生息・生育状況が、人為の影響により存続に支障を来す事情が生じていると判断される種(亜種又は変種がある種にあっては、その亜種又は変種とする。以下同じ。)で、以下のいずれかに該当するものを選定する。

ア  その存続に支障を来す程度に個体数が著しく少ないか、又は著しく減少しつつあり、その存続に支障を来す事情がある種

イ 全国の分布域の相当部分で生息地又は生育地(以下「生息地等」という。)が消滅しつつあることにより、その存続に支障を来す事情がある種

ウ 分布域が限定されており、かつ、生息地等の生息・生育環境の悪化により、その存続に支障を来す事情がある種

エ 分布域が限定されており、かつ、生息地等における過度の捕獲又は採取により、その存続に支障を来す事情がある種

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室
室長   番匠克二 (6677)
室長補佐 羽井佐幸宏(6685)
係長   佐藤直人 (6671)
係長   田邊依里子(6687)
引用 http://www.env.go.jp/press/104252.html